車の足元を飾る「アルミホイール」って一体何のため? 意外と知らない「メリット」と「デメリット」とは

クルマの足元に備わる「ホイール」のなかにはアルミ製の「アルミホイール」と呼ばれる製品があります。スチール製ホイールに対し、どういった「メリット」と「デメリット」があるのでしょうか。

必ずしも「アルミホイール」イコール「軽量」とは限らない!?

 タイヤを支える役割を持つ「ホイール」は、クルマのパーツ選びや、ドレスアップの際に注目される部品のひとつです。
 
 なかでも、アルミ合金が素材の「アルミホイール」には、意外と知られていない「メリット」と「デメリット」があります。

ドレスアップ効果の高い「アルミホイール」ですが、それ以外のメリットはあまり知られていません[画像はトヨタ「アルファード」のアルミホイール]
ドレスアップ効果の高い「アルミホイール」ですが、それ以外のメリットはあまり知られていません[画像はトヨタ「アルファード」のアルミホイール]

 ホイールは、タイヤの内側にはめ込む円状の部品のことをいい、クルマの動力を、車軸の回転からタイヤに伝える重要な役割があります。

 ホイールは使われる素材にいくつか種類があり、なかでもアルミホイールは、前述の通り、アルミ合金で造られたホイールのことを指します。

 では、そんなアルミホイールにはどんなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

 ホイールは、鉄製のスチールホイールと、アルミ合金でできたアルミホイールの2種類が一般的には広く使われています。

 素材ごとにそれぞれのメリット、デメリットが存在しますが、アルミホイールのメリットには、デザイン性が高いこと、軽量であること、錆びにくいことが挙げられます。

 なかでも、クルマの外観のカッコよさを重視する場合、加工がしやすくデザイン性の高いアルミホイールは魅力的に映ります。

 アルミは鉄よりも柔らかいので自由度の高い成形が可能で、それがアルミホイールのデザイン性の高さにつながっています。

 また、軽量であることもアルミホイールのメリットとして知られています。鉄よりも軽いアルミは、製造方法によっては極めて軽いホイールにすることが可能です。

 クルマの重心の下部に装着されるホイールの重量を軽減することで、燃費がよくなり、操縦性の向上にもつながり、さらにサスペンションの動きを高め、乗り心地のよさにも影響するなど、ホイールの軽量化には様々なメリットが得られます。

 ただしアルミホイールも、製造方法によってはスチールホイールとそう変わらない重量になってしまう点は注意しないといけません。

 例えば「鍛造(たんぞう)」と呼ばれる製造方法は、アルミ合金に対して大きな圧力をかけながら密度を上げていく製法で、薄くて軽いアルミホイールの製造方法として知られています。

 ホイールの軽量化にこだわる人は、ホイールの重量や製造方法を事前に確認しておくといいでしょう。

 さらに錆びにくいこともアルミホイールのメリットです。スチールホイールと比較してアルミホイールは錆びや腐食に強く、特にクルマが錆びやすい冬場に重宝します。

 ただしアルミホイールのなかにも、デザイン性を重視した表面加工を施すものもあるので、特に錆びにくい加工がされたものを選ぶことをおすすめします。不明な場合には、販売店などに確認しましょう。

 続いてデメリットですが、まずは価格の高さが挙げられます。

 アルミホイールはスチールホイールと比べ加工が難しいことや素材の違いなどから、価格が高くなりがちです。

 また一般に、鉄に比べアルミの強度が低いと考えられることから、耐久性がアルミホイールのデメリットとも考えられますが、これは一概にはいえないものです。

 少なくとも自動車メーカーが新車で純正採用するアルミホイールについては、メーカーが定める一定条件以上の長距離・長期間の耐久性を備えており、スチールホイールに見劣るものではありません。

 また市販品についても同様で、国土交通省が定めたアルミホイールの技術基準をクリアした「JWL」の刻印や、第三者機関による適合試験をクリアした「VIA」の刻印など厳しい基準が定められており、こうした条件を満たしたアルミホイールなら安心といえます。

※ ※ ※

 アルミホイールにも種類があり、製造方法によっては軽さや腐食への強さに違いがあるので、購入を検討する場合は、そういった部分の確認もきちんとおこなうようにしてください。

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