トヨタ新型「シエンタ」“おしゃかわ”ミニバンに路線変更! 5ナンバーサイズ死守でも全高がアップした意外な理由
トヨタのコンパクトミニバン「シエンタ」がフルモデルチェンジしました。新型シエンタは全長・全幅は従来と変わりませんが、全高が少し高くなりました。それはなぜなのでしょうか。
全高と室内高が20mm高くなったのには理由があった!
トヨタでもっとも小さいミニバン「シエンタ」がフルモデルチェンジし、2022年8月に3代目モデルが登場しました。
新型シエンタは、奇抜なデザインだった従来モデル(2代目)とは異なり、初代のような角の取れた箱型ミニバンへと回帰。愛嬌もあるデザインと相まって親しみやすいスタイルへと路線変更。
また、街乗りでもアウトドアでも映えるアースカラーのボディカラーを複数用意し、ルノーやフィアットのような欧州車にも通じるオシャレさも備えるなど、新たなファンを獲得しそうです。
新型シエンタのボディサイズは全長4260mm×全幅1695mm×全高1695mm(2WD)と扱いやすい5ナンバーサイズを守っており、日常での取り回しを重視して最小回転半径も5.0mと小回りが利き、狭い道や駐車場でも楽に運転することができます。
じつは、新型では全高が20mm高められ、それにともない室内高も20mmアップしました。新型シエンタの背が少し高くなったのには理由があるようです。
新型シエンタを開発したToyota Compact Car Company TC製品企画 ZP 鈴木啓友氏によると、小さな子どもが立てる1300mmという室内高を実現したほか、シートをたたんでフルフラットにしたときに荷室高が1055mmになり、これだけの高さがあるとバックドアから27インチの通学用自転車(ブリヂストン「アルベルト」)を載せることができるといいます。
また、バックドアの開口部も広く確保するとともに、荷室フロア高は565mmと低く抑えたことから、自転車の積み下ろしも楽におこなえます。
家族の相棒として使われることも多い新型シエンタだけに、雨が降った際に自転車通学の子どもを迎えに行くときなど、自転車をそのまま載せられる積載性が必要だったという鈴木氏。全高・室内高を高めたのはそんな理由があるからだそうです。
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レジャーのお供にも新型シエンタは最適です。昨今注目される、クルマのなかで寝泊まりする「車中泊」においてもその実力を発揮。
とくに2列シート5人乗り仕様は、2列目シートを前に倒して「フルラゲージモード」にすると、荷室長2045mm(荷室幅1265mm)というフルフラットの空間が広がり、大人2人が余裕で寝ることができます。
なお、3列シート7人乗りのフルラゲージモードは、3列シートを2列目シート下に格納し、2列目シートが前方に転がってたたまれるタンブル機構を採用しており、フロントシートとの隙間に2列目シートが収まることから荷室長1525mmになります。
自転車のような長いものを積んだり車中泊をする機会が多いのであれば、2列シート仕様を選択するのが良さそうです。
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