【異常事態!】「えっ!? 買えない?」新車納期1年待ちが当たり前… トヨタ、ホンダ、日産の対応は?

トヨタ車の納期長期化も競合各社には追い風! 対策は急務の課題だ

 このように、全般に納期が長いといわれる車種の上位は、基本的にトヨタ車が占めていることがわかります。

 考えてみたら、今や国内シェアの半分はトヨタなので、大半のトヨタ車の納期が遅れていれば社会的な問題になって当然かもしれません。

人気の高いライバル車であるホンダ「フリード」に対抗すべく、全方位で進化を遂げているトヨタ 新型「シエンタ」
人気の高いライバル車であるホンダ「フリード」に対抗すべく、全方位で進化を遂げているトヨタ 新型「シエンタ」

 もっというと、トヨタの生産状況回復により、国内シェアは大きく変わる可能性も大きいでしょう。

 2022年8月にフルモデルチェンジした新型「シエンタ」を例に挙げてみましょう。

 7年前に出た従来型だと、衝突被害軽減ブレーキ(いわゆる自動ブレーキ)に代表するADAS(先進運転支援機能)の性能でライバルのホンダ「フリード」に勝てませんでした。

 当然ながら販売台数の面でフリードが圧勝となっています。

 しかし新型になって商品力が逆転し、新型シエンタ優位となりました。

 これでドッと新型シエンタに流れるかとなれば、すでに納車待ちが長期化していて、欲しくとも買えない状況にあります。

 ということで、引き続き現行型のフリードも売れ続けることが予想されます。

 けれどこの先、新型シエンタの納期が短くなったら、ライバルに対し全ての性能で勝ることから、受注も増えることでしょう。

 つまり現状では「トヨタ車だと納期が掛かるので他メーカーを考えている」人が多いということです。

 2022年に相次いでフルモデルチェンジした新型ミニバンのトヨタ「ノア」とホンダのステップワゴンという競合車の場合もそうです。

 広義でいえばハリアーやRAV4の競合車、アクアの競合車、ヤリスクロスの競合車等々、トヨタの生産増えたら少なからぬユーザーを持っていかれると覚悟しなければならない。

 実際、2022年8月の新車登録台数を見ると、TOP10にトヨタ車が5車種しか入りませんでした。

 そんな記憶は、ここ数年の間でありません。普通ならTOP10に7車種か、8車種ということだって珍しくないですから。

 話をまとめます。

 トヨタの供給不足で、現時点では他社も比較的良い数字になっているものの、トヨタの生産が順調になったら驚くようなシェアになる可能性が出てきた……ということを、皆さんあまり認識出来ていないように思います。

 今から真剣にトヨタ対策を講じておかないと、国内各メーカーは地滑り的に顧客を奪われるかもしれません。

 ただトヨタに聞くと「フル生産に戻るメドは立っていません」。ホンダや日産などライバル各社は、対応を急ぐ必要があるでしょう。

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Writer: 国沢光宏

Yahooで検索すると最初に出てくる自動車評論家。新車レポートから上手な維持管理の方法まで、自動車関連を全てカバー。ベストカー、カートップ、エンジンなど自動車雑誌への寄稿や、ネットメディアを中心に活動をしている。2010年タイ国ラリー選手権シリーズチャンピオン。

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1件のコメント

  1. 情報が古いな
    フィットの納期は今はもう半年以上だ
    いよいよMCモデルの生産に切り替わったんだろうな

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