なぜ昔の「車名」復活させる? 過去の栄光&やむを得ない… 二極化するメーカーの事情とは

クルマにとって非常に重要な要素のひとつが車名です。ホンダ「NSX」やトヨタ「スープラ」のように華々しく復活を遂げたものもある一方で、ダイハツ「タフト」や「ロッキー」などのように、復活があまり話題にならないものもあります。その違いはどこにあるのでしょうか。

かつての車名が使われる、その納得の理由

「昔は良かった」といわれるものは数多くありますが、なかでもクルマはもっともそのようにいわれやすいもののひとつです。
 
 ホンダ「NSX」やトヨタ「スープラ」のように華々しく復活を遂げたものもある一方で、ダイハツ「タフト」や「ロッキー」などのように、復活があまり話題にならないものもあります。その違いはどこにあるのでしょうか。

トヨタ「スープラ」は2019年に「GRスープラ」として17年ぶりの復活を遂げた
トヨタ「スープラ」は2019年に「GRスープラ」として17年ぶりの復活を遂げた

 いまの時代に、自動車メーカーがかつて販売されていたようなクルマをつくり、新車として販売することは事実上不可能です。

 その背景には、技術の進歩によってより性能の優れたクルマをつくることができるようになったこと。

 加えて、環境や安全に対する規制へ対応する必要があること、そして何よりユーザーのニーズの変化などといった、さまざまな事情があります。

 とはいえ、同じ名前を引き継いでいる限り、形や機能は変わっても、コンセプトやそのブランドにおける立ち位置は基本的には大きく変わらず、「同じDNAを持つクルマ」としてとらえられるのも事実です。

 例えば、70年以上にわたって販売されているトヨタ「ランドクルーザー」は、国産車のなかでももっとも長い歴史を持つモデルのひとつとなります。

 当然のことながら、初代と現行モデルではボディサイズやデザイン、機能にいたるまで大きく変化しています。

 その一方で、その長い歴史のなかで「どこへでも行き、生きて帰ってこられるクルマ」という唯一無二の存在価値。

 さらにはクルマとしての「高い悪路走破性能を持つクロスカントリービークル」というコンセプトは一切変化していません。

 また、一時的にモデルライフが途切れたクルマが復活する際にも、同じ車名が用いられることがあります。

 例えばホンダ「NSX」やトヨタ「スープラ」は、それぞれ10年から15年ほどの空白期間を経て復活を果たしましたが、それぞれのコンセプトや立ち位置自体は大きく変化していません。

 そのため、車名が復活した際には大きな話題を呼び、ユーザーにも比較的すんなりと受け入れられました。

 ただし、これは当然といえば当然の話です。

 さまざまな事情によってクルマの形は大きく変化したとしても、コンセプトが変わらない限りはそれまで使用していた車名をあえて捨てる必要はありません。

 むしろ、それまで人気を博していた車名を使用することによって、かつてのファンにアピールすることができるというメリットのほうが大きいといえます。

 これに類似する事例として「ハチロク」が挙げられます。ハチロクは、かつてトヨタが販売していた「カローラレビン/スプリンタートレノ」の型式名「AE86」に由来し、その後人気漫画や走り屋達の影響により「ハチロクブランド」を確立。

 そして、このハチロクDNAを継承したのが、2012年に初代モデルとなる「TOYOTA 86」、2021年に2代目となる「GR86」で、昨今の国産スポーツカー文化をけん引する存在となっています。

 とある自動車メーカーの企画担当者は車名に関して次のように話しています。

「過去の車名を復活させる際には『そもそもその後継モデルを復活させる』もしくは『直接的な後継ではないが過去の車名が相応しい』というパターンが予想されます。

 どちらにせよ、その車名に相応しいクルマなのか、車名を採用した際の影響はどうなのか、などは検討されると思います」

 そうしたなかで、コンセプトがまったく異なるクルマに対して、かつての車名が用いられるケースもあります。

 例えば、2019年に登場したダイハツのコンパクトSUV「ロッキー」は、兄弟車であるトヨタ「ライズ」とともに安定した販売台数を記録しているモデルですが、その車名は1990年から1997年まで用いられていました。

 ただ、このふたつのロッキーには、コンパクトなSUVであるという以上の共通点はほとんどありません。

 そのため、2019年に現行のロッキーが登場した際「かつてのロッキーが復活した」ととらえるユーザーはほとんどいなかったといいます。

 同じくダイハツの「タフト」も、かつて存在した名前を再び利用していますが、それぞれコンセプトがまったく異なるモデルです。

 そのため「現行タフトはかつてのタフトの後継車種である」と表現されることはまずありません。

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コメント

4件のコメント

  1. クラウンの名は廃止してヴァンガード復活とでも言っとけば良かったのに

  2. 軽自動車のハスラーはオフロードバイクのハスラー(TS-50)から来ているけどね。

  3. 何の関係もない他社製品のOEMに過去の自社の名車の名前を付けるトヨタの節操のなさwww

  4. >このふたつのロッキーには、コンパクトなSUVであるという以上の共通点はほとんどありません。
    って言ってるけどNSXだってミッドシップのスポーツカーという以上の共通点ほとんどないでしょう
    かたや軽量ボディで電子的なデバイスに頼らないスーパーカー
    かたやハイブリッドで電子的デバイスに頼らざる負えないスーパーカー