予定がないアナタもボクも! 「ダックス125」は美女とのタンデムに備え買っておくべき!?
ホンダ「DAX125」の報道試乗会が開かれ、普段から原2スクーターを日常の足とするバイクライターの青木タカオさんが意気揚々とご参加。開発責任者に「タンデムにこだわった」と聞くと、バイク女子をリヤシートに乗せ、長~いテストライドへと出かけてしまいました。美女とのタンデム走行なだけに、いったいどれだけ走ることやら……。
操作簡単、誰も気軽に乗れる!
発進時でもローギヤに落とす必要はないし、2速でも3速でも、トップ4速のままでもトコトコトコと走り出せてしまう。ミッションが何速に入っていようが、お構いなし! 遠心クラッチによって、クラッチレバー操作は不要で、アクセルさえひねれば軽やかに走ってくれます。操作がとても簡単で、なんとも手軽。ホンダ『ダックス125』です。
市街地を流すと気持ちがよく、自転車や徒歩ではないと入っては行かないような路地裏も散策してみようという気持ちになるのでした。細い道をゆっくり走ると、歩いている人に「こんにちは~」なんて、声をかけたくなってしまう。きっと気持ちにゆとりが生まれるのでしょうね。
実際、道に迷ったので、いつもならスマホのナビ・アプリで調べるところ、「国道へ出るには、どっちですか?」なんて、交差点で信号待ちをしているオバさんに訊ねてみる。
ダックスフンドに似た胴長フォルムは、オートバイに興味がない人にも警戒心など持たれないのでしょう。「この先の角を右よ」と、気さくに教えてくれるから、ますます路地裏散歩が楽しくなって仕方がありません。『ダックス125』はオーナーはもちろん、すれ違う人までも笑顔にするハッピーな一匹なのです! そして日常の生活の中に、バイクが身近にあるって、いいものだとつくづく思うのでした。
原2クラスを席巻するホンダ
国内市場で活況を続けている原付2種クラスですが、人気の秘訣はこういった手軽さであったり、生活への溶け込みやすさみたいなところも大きいような気がしてなりません。
『ダックス125』国内営業領域責任者である常松智晴さん(株式会社ホンダモーターサイクルジャパン)によると、年間販売台数は『CT125ハンターカブ』が1万5000台規模で最も多く、『クロスカブ110』や『スーパーカブ110』『モンキー125』がそれに続くと言います。
2016年に10万台だった原付二種クラスの市場は、この5年間で11.5万台(21年)に伸長し、そのうち5.3万台だったホンダが2万台を上乗せし、7.3万台へ。人気セグメントで、64%ものシェアを獲得しているのです。すごいぞ、ホンダ! 強いぞ、ホンダ!!
免許取得者も急増!!
原付二種クラスに乗る人が増えていることは、小型限定AT普通二輪免許の取得者数の増加数からも明らか。16年に1.1万人だったのが、21年には2.8万人へと増加し、MTを合わせると16年=1.8万人→21年=3.9万人で、「密を避けたい」であるとか「アウトドア・キャンプブーム」が追い風となっていると、常松さんは見ています。
スクーターがメインで“通勤の足”として認知されていたクラスでしたが、カブシリーズが趣味の乗り物として注目され始めたことも、ホンダのシェア拡大を後押ししていると言えるでしょう。
『ダックス125』もまた『モンキー125』『スーパーカブC125』『CT125ハンターカブ』に続く“原2レジャー系”であり、ホンダ・リバイバルシリーズの第4弾となるのです。
いかに“胴長”を印象づけるか
『ダックス125』開発責任者の八木崇さん(本田技研工業株式会社ものづくり統括部完成車統括課)は「スチールモノコックフレームにこだわった」と教えてくれました。
ダックスらしさを印象付ける胴の長い鋼板プレス製バックボーンフレームは、初代の2ピースに対し、3ピースの銅板を使用した構成に。T字型のフレーム形状を際立たせるために、燃料タンクやバッテリー、エアクリーナー、電装部品などはすべてフレーム内に収めています。
「各パーツをどのようにして、フレーム内に隠すか。配置は何度も何度もやりなおしました。3.8リットルのガソリンタンク容量は、往復20kmの通勤を月曜日から金曜日まで無給油で走れるよう考慮し、決めました」
タンデムが楽しい!!
「2人乗りにもこだわった」と八木さんが言うので、バイク女子の北向珠夕さんをリヤシートに乗せて走り出してみます。お父さんが運転するバイクの後ろに乗って以来、人生2度目のタンデム体験。ボクなんかのリヤシートで申し訳ありません! 不慣れでちょっぴり不安な様子ですが、走り出すと「キャッホー!」と喜びの声が聞こえました。運転するコチラまで嬉しくなってきます。
段差のないロングシートで、タンデムがしやすい! エンジンも穏やかで、振り落とされそうな怖さも感じないようです。
サスペンションはコシのある味付けで、リヤシートに人が乗っても車体は落ち着いています。ハンドリングへの影響が少なく、こうしたことを八木さんに伝えると「前輪45:後輪55の前後荷重によるもので、直進安定性を考慮した1200mmのホイールベースも2人乗りを前提にしています」とのこと。
シートのクッションも、タンデム時に前寄りへ着座しても座り心地が極端に変わりませんし、2人乗りをしていてもトップギヤ40km/hからの加速に余裕があります。
出力特性についても八木さんに確かめると、ギヤレシオの見直しや専用設計した吸気系によって『スーパーカブC125』と比較し、低中速寄りにセッティングされていることを教えてもらえました。
サウンドも心地良い
また、走っていて聴こえる音は、穏やかさの中にパルス感を伴っていて、アクセルを開けるのが楽しくなります。心地良いサウンドは、サイレンサーエンド内部のパンチングメッシュの孔の配置や数を徹底追求した賜物。北向珠夕さんも「気持ちがいい!」「いつまでも走っていたい」と、リヤシートで笑顔を見せてくれました。
今回は試乗レポートのため=つまり“お仕事”として北向珠夕さんにリヤシートに乗っていただいたわけですが、こんなステキなスマイルが、もしも、いつかまた見ることができる機会があるのなら、タンデムが得意な『ダックス125』を選ぶ価値は大です! タンデムの予定がある人はもちろん、予定がない人もハッピーな2人乗りをしたいのなら、最高の相棒となるでしょう!
提供:バイクのニュース
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Writer: 青木タカオ(モーターサイクルジャーナリスト)
バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。自らのモトクロスレース活動や、多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク技術関連著書もある。
ハンターカブかクロスカブは欲しいかな。ダックスだと積載性がちょっと。バイクキャンプと林道走行くらいはしたいので。