納期遅れは新車だけじゃない!? 新品ナビも入手困難! パーツ不足の異常事態にどう対処すべき?
故障したら直せないという事態も頻発!?
中古車の需要が高まる一方で、半導体不足は中古車市場にも影響を及ぼしているようです。
神奈川県のH整備士いわく、中古車を購入後に不具合や故障などの修理箇所があっても、パーツや素材までもが入手できないため修理もままならない状況が出てきているのだとか。
「夏の暑い時期に修理依頼の多いエアコンですが、半導体とは関係のないエバポレーターやエクスパンションバルブといった交換用パーツも欠品しはじめています。
また整備工場でパネルの修復などで使用する二液タイプの接着剤なども、欠品するようになりました。
メーカーやディーラーがある程度確保している可能性はありますが、とにかくパーツ入手自体も難しくなってきています」
中古車は新車のような安定したコンディションではなく、個体ごとに状態が違います。また経年劣化により、思わぬ箇所が故障するケースもあります。
修理したくてもパーツが入手できず、せっかく買った中古車に乗れずにパーツを待っている人や、修理を諦めてほかのクルマに乗り換える人もいるようです。
半導体やパーツが不足している現在、対応策などはあるのでしょうか。
「パーツの入手が難しいので、壊さないようにクルマに乗ることが最善策でしょう。
ぶつけない運転はもちろんですが、エンジン始動直後にエアコンを全開にするのをやめる、ナビが不調の場合はパーツが入手できるまでスマホのナビアプリで代用するなどの工夫が必要になってくると思います」(H整備士)
ちなみに、軽度の傷や凹み程度なら問題ないのですが、バンパー交換レベルの修理になると、バンパーのほか、ステー類やバンパーに埋め込まれるセンサーなども納期未定になっているようです。
そこで考えられるのが、ほかのクルマのパーツの流用です。ただし、ひと昔前のような輸入車の電装系を国産のものに置き換えるような裏技も、最近では使いにくくなっているとのこと。
これは運転支援システムや先進安全装備などが非常に高度なセンサーを使用している関係で、専用品でしか取り付けできなくなっていることが大きい原因なのだとか。
「あとは破損したパーツを地道に補修して再利用する方法です。多少時間とコストはかかりますが、弊社でも直せるパーツはなんとか直して再利用している状況です」(H整備士)
実際に格安の輸入中古車を購入したユーザーが不具合のある箇所の修理を依頼してきたそうですが、ブレーキ周りが劣化・破損しており、パーツ入手が困難かつ高額になるため、直さずにクルマを手放すことになったケースもあるそうです。
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半導体不足、パーツ不足が深刻化しているなか、我々ドライバーが現状でできることは、今の状態をできるだけ保つような運転と定期的にメンテナンスをおこなうしかないようです。
また、中古車も相場よりも値上がりしている状況なので、しっかり整備された中古車を選ぶか、状況が落ち着くまでクルマの購入を待ったほうが良いかもしれません。
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