残暑でも必須の「サンシェード」 100円から1万円など種類多すぎ! 価格差で何が変わるのか?

クルマの車内温度の温度上昇を抑える役割を持つサンシェード。安いものから高いものまで幅広い価格帯で販売されています。価格によってなにが違うのでしょうか。

夏の暑いクルマ対策にサンシェードの選択も

 日光を遮り、クルマの温度上昇を抑える役割を持つサンシェード。カー用品店や通販サイトなど、さまざまな店舗で多種多様なサンシェードが展開されています。

 100円程度の安いものから高いものまで幅広い価格帯で販売されていますが、価格によってなにが違うのでしょうか。

100円から数万円の「サンシェード」 価格で違いはあるのか?
100円から数万円の「サンシェード」 価格で違いはあるのか?

 9月に入り、まだまだ厳しい残暑が続く季節です。気温が上昇する夏ですが、それと同時に、車内も暑くなっていきます。

 クルマに乗車する際にドアを開けて、思ったより熱気がしてびっくりしたという人も多いのではないでしょうか。

 とくに、炎天下の車内温度は非常に高くなりやすく、注意が必要です。

 JAFの計測実験によると、気温35度の日に黒色のミニバンを午後12時から4時間駐車した場合、車内温度はスタート時の25度から最高で57度まで上昇、平均すると51度になったという結果が出ています。

 また、ダッシュボードの温度はさらに高く、なんと79度になったという検証結果が出ています。

 また、ダッシュボード上に置いたスマートフォンが高温に耐えられず一時的に使用不能状態となるほか、フライパンに割り落とした生卵も約2時間後に白身が固まるほどの危険な状態となるといった検証結果も出ています。

 もちろん、このように炎天下にクルマを駐車しておくと、車内に熱がこもるため熱中症の危険性が高まります。

 前述の実験では、エアコン停止からわずか15分で熱中症指数が危険レベルに達しました。

 そこで、こうした状態を少しでも回避し、直射日光を遮るために役立つのが、サンシェードです。

 また、クルマの使用時間が長い場合は、未使用時にサンシェードを設置することで車内の劣化も防げます。

 しかし、実際にサンシェードを探すと100円程度の安価なものから、数千円以上程度の高価なものまでと、さまざま展開されています。

 では、安価なサンシェードと高価なサンシェードでは、なにが違うのでしょうか。

 カー用品店「オートバックス」などを運営するオートバックスセブンの広報担当者は、以下のように話します。

「オートバックスでは、約300円のものから約3000円のものまで、幅広いサンシェードを展開しています。

 価格帯が高いサンシェードは、安いものと比較しても、断熱性能が高いつくりとなっていたり、日光の強い日差しによって、サンシェードがへたらないよう内部に骨組みが入っていたりと、価格相応のつくりになっています。

 また、値段が高いサンシェードは、ドライブレコーダーに対応している物が多く、ドライブレコーダーを装着していても容易に取り付けられます」

 一方、専門店などでは、高級輸入車ブランド向けに専用設計された1万円を超えるサンシェードを見ることもできますが、基本的には性能は大きく変わらないようで、とにかく高いものを選べばよいというものでもないようです。

 例えば、短時間の駐車に使うなら、車内に取り付ける中付けタイプのサンシェードが便利です。

 設置方法は、吸盤を使うもの、静電気を利用するもの、カーテン式など豊富なバリエーションがありますが、設置しやすく収納しやすいものがベターです。

 一方で、クルマの未使用の時間が長い場合、車体の外側に装着する外付けタイプのほうが一般的に遮光性に優れています。

 ではサンシェードの取り付けにはどのようなことに気をつければ良いのでしょうか。

 運転中は、フロントガラスはもちろん左右の窓にもサンシェードを使用してはいけません。

 もし、サンシェードを取り付けたまま運転した場合、道路交通法第55条第2項に違反する可能性があります。

 道路交通法第55条第2項「乗車または積載の方法」では、フロントガラスや左右の窓の3面にサンシェードを取り付けたまま走行した場合、法令違反とみなされる可能性が高くなります。

 道路交通法第55条第2項に違反した場合、「乗車積載方法違反」として反則金は普通車で6000円、違反点数は1点です。

※ ※ ※

 ちなみに、前出の担当者によると「価格帯の低いサンシェードと価格帯の高いサンシェードは、低価格のものの売れ行きが好調」といいます。

 両者ともに異なるメリットがあるため、使用方法や使用目的などによって、自分の好みで選ぶのが良さそうです。

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