被害絶えない「車盗難」 スマートキーが犯行アシスト!? 巧妙すぎる“手口” ドライバーができる対策は
「車盗難に遭わないために…」できる対策とは?
こうした巧妙な手口が広がっていますが、では自身のクルマが盗難の被害に遭わないためにどういった対策を取れば良いのでしょうか。
千葉県警は、3つのクルマの防犯対策をウェブサイトで呼びかけています。
1つ目は「クルマを降りるときは、必ず施錠すること」です。
防犯対策の基本として、たとえ短時間であっても、クルマを離れる時は鍵をかけることが大切です。
これはクルマの盗難対策だけでなく、車上ねらいの対策にもつながります。
2つ目は、「イモビライザの装着」です。
イモビライザは、電子的にキーを照合する仕組みによって、クルマ専用のキーでないとエンジンがかからないという電子式移動ロック装置です。
最近では、イモビライザを標準装備した車種やオプション装備ができる車種も増えており、市販で発売もされています。
そして3つ目は「盗難防止機器の活用」です。最近ではさまざまな盗難防止機器類が販売されています。
例えば、ガラスが割られるなど不正な振動を検知すると警報や無線でクルマの異常を知らせる「センサー式警報装置」などがあります。
このほか、クルマの防犯対策について元警察官Bさんは以下のように説明します。
「万が一に備えて、クルマにGPS装置を装備しておくのも有効です。
位置情報を追跡できるため、クルマが解体される、海外へ密輸されるといった事態に至る前にクルマを発見できる可能性が上がります。
また、クルマそのものへの対策だけでなく、駐車場所の対策も重要です。
犯人は顔を記録されたり、誰かに目撃されたりすることを嫌がるので、防犯カメラやセンサーライトの設置が効果的といえるでしょう。
クルマは深夜から朝にかけて盗まれることが多いため、常時ライトがついている明るい駐車場を選ぶことも有効な対策のひとつです」
前述で触れたクルマ盗難の手口であるリレーアタックは、スマートキーから発せられる電波を利用してクルマの鍵を開ける仕組みであるため、クルマの近くにスマートキーを置かないようにしたり、キーを金属製の箱に入れるなどして電波を遮断したりする方法が有効といえるでしょう。
また、コードグラバーやCANインベーダーは電波を遮断する方法では防げないため、ハンドルロックやタイヤロックなど、クルマを物理的に動かせなくなる装置を取り付ける方法が効果的といえます。
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クルマを盗む手口は日々巧妙になってきています。
盗まれたクルマは解体されるなどして持ち主に帰ってこないケースも多いため、クルマ本体や駐車場の防犯対策をしっかりとおこない、盗難防止に努めましょう。