夏に活躍「カーエアコン」内気循環と外気導入はどう違う? 使い分けの基準とは?

車内の空気の淀みを防ぐには?

 内気循環はエアコンの利きを良くできる一方、車内を密閉してしまうので空気がよどみやすいというデメリットがあります。

 JAFのユーザーテスト「ドライブ中で、空調は『内気循環』『外気導入』どちらがいいの?」では、締め切ったクルマで走行し内外気での二酸化炭素濃度、酸素濃度、花粉などの粉塵を測定しています。

 結果としては内気循環では二酸化炭素濃度が常に上昇し続け、逆に酸素濃度も下がる傾向に。二酸化炭素は3000ppmを超えると疲労感の増加や注意力の低下、眠気や頭痛を訴える人が増加するとされ、テストでは開始20~30分でこの水準を超えていました。

「内気循環」と「外気導入」は適切なタイミングで切り替える
「内気循環」と「外気導入」は適切なタイミングで切り替える

 一方で外気導入は、二酸化炭素濃度がほぼ一定で、酸素濃度も内気循環よりも高い水準を維持していました。

 ちなみに花粉などの粉塵に関しては、テスト開始時に新品のエアコンフィルターを装着していたこともあり、車内で検出されたのは微量なもの。これは車用のエアコンフィルターは活性炭を使用しており、花粉やニオイなども除去できるためです。

 炎天下で放置された車内の熱気は、外気温よりも高いです。その熱気を内気循環で冷やすのは効率的ではないため、外気導入と走行風を使って空気の入れ替えをすると良いでしょう。

 また内気循環はエアコンの効率を高めて涼しい車内環境にできますが、二酸化炭素と酸素のバランスが悪くなり、眠気や頭痛による運転への悪影響が懸念されます。

 外気導入を使うことで車内の空気を入れ替えるという効果が期待できるので、状況に応じて上手く使い分けるのが、快適な夏のドライブのコツといえそうです。

【画像】内気循環ばっかり使ってない? 内気と外気を「切り替えるべき」状況をチェック(12枚)

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