なぜ「外気温度50度超」が表示される? メーター表示の外気温が実際と異なる理由は?「暑さに驚き」の声も!

クルマの外気温をはかるセンサーはどこについている?

 筆者(加藤久美子)が今回、いろいろなクルマで試してみたところ、走っているときはほぼほぼ正確ですが、停車しているときや渋滞しているときには実際の気温よりも高い数値が表示されることがわかりました。

 これには外気温計の設置場所が関係していることが考えられ、外気温のセンサー(温度計)がどこの部分に付いているかについて、複数の自動車メーカーに聞いたところ、答えは大体一致していました。

 ・フロントグリルの内側
 ・エンジンルーム内のラジエータファンの上
 ・フロントバンパー開口部の裏側

 このように車種によって多少は異なりますが、直接太陽光が当たる場所を避けた地面から25cmから30cmくらいの場所が定位置となっているようです。

 また、とある自動車メーカーの担当者は次のように話しています。

「フロントバンパーの裏側など太陽光や日射、エンジンやアスファルト路面からの熱などに影響を受けない場所に取り付けてあります。

 十分に外気が良く当たる場所にセンサーを設置しており、外部からの熱の影響を受けないようコントロールしています」

ドライバーに路面凍結への注意を促すために設置される気温計
ドライバーに路面凍結への注意を促すために設置される気温計

 クルマが走っているときには走行風によって実際の気温とほぼ差がなくなるわけですが、停車時、渋滞時は風の影響がなくなるため、アスファルトからの照り返しやエンジンからの熱が風で流されることなく滞留することから、40度超えや50度超えといった気温が表示されるようです。

 なお、車内の外気温計は本来、前述した橋の始まりに温度計が設置されるのと同じ理由で、ドライバーに路面凍結への注意を促すために設置されています。

 路面凍結への注意喚起といえばフォルクスワーゲンがよく知られるところで、摂氏4度以下になると警告音とともに雪氷マークとともに外気温表示のインジケータが点滅する仕組みとなっています。

 メーターパネルの外気温表示はそもそも、冬場の凍結に対して注意を促すことが目的なので、暑い時期に実際の気温と温度差があることはあまり問題ではないのかもしれません。

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Writer: 加藤久美子

山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。

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  1. メルセデス・ベンツ『Aクラス200D』にはUVカットガラスもIRカットガラスも何もついてないんでしょうか?

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