なぜ「LED採用」のクルマ増えた? 新型「クラウン」も存在感あるフェイスに! LEDがクルマに与えた「デザイン革命」とは
デザインは、何かを購入する際に第一に気にするポイントです。とくにクルマは高額商品となるため、デザイン性の高さはほかの工業製品よりも注視されます。そうしたなかで最近のクルマにはLEDライトを採用するモデルが増えていますが、これによりクルマのデザインはどのような影響があるのでしょうか。
最近のクルマはヘッドライトがシャープ?その背景とは
クルマのデザインにおいて、フロントフェイスはもっとも重要な部分です。
かつてのヘッドライトといえば内部にハロゲンランプなどの大きなユニットが搭載される関係で、ある程度の厚みがありましたが、最近ではLEDが普及したことでデザインの自由度が増えています。
では、LEDが定番となったことで具体的にヘッドライトのデザインにはどのような影響があったのでしょうか。
最近では、自動車メーカーごとのオリジナル性を表現するため、以前よりもライト形状にこだわるモデルも多くなってきました。
かつてのヘッドライトといえば、電球タイプ(ハロゲンライト)が長きに渡り主流となっていました。
ハロゲンライトとは、窒素やアルゴンなどの不活性ガスとハロゲンガスを封入した電球であり、白熱電球より明るい点がメリットなほか、LEDライトよりも淡い黄色のような色を発光するのが特徴です。
ただ、ハロゲンランプの場合、ライトの性質や技術、コストの関係などから、複雑な形よりも丸い形のヘッドライトのほうが合理的でした。
その後2000年前後には、HIDランプというキセノンガスを封入した電球に電気を流すことで発光するタイプが登場しますが、一部の高級車や上級グレードモデルに採用されるのに留まりました。
ハロゲンやHIDは共通して光源のスペースがある程度必要だったことから、丸型や四角といったデザインがほとんどです。
そして最近では、LEDライトを採用するモデルが増えています。LEDは、白色から赤色、青色などさまざまな色に発光させることが可能で、寿命はハロゲンライトの倍以上あり、省電力という特性を持っています。
デザイン面においてLEDライトは、「スポーティさ」「スタイリッシュさ」「存在感」といったデザインテーマを表現しやすくなったといいますが、実際のメリットとはどのようなものなのでしょうか。国産メーカーの担当者は次のように話しています。
「LEDヘッドライトが使われるようになった理由は『消費電力が小さいこと』『耐久性が高いこと』『LEDのコストが安くなってきたこと』などがあげられます。
デザイン面では、従来のハロゲンランプなどよりもユニットサイズが小さくできることから、これまで出来なかったシャープな形状など、デザインの幅が格段に拡がるようになりました。
しかし、場合によっては放熱対応のためにランプ後方のスペースを確保する必要があり、LEDによって『光源が小さいから自由度が増した』とは必ずしもいえるわけではありませんが、これまでと比べて新しいデザインが可能にはなっています」
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実際にLEDを採用したことでクルマのフロントフェイスのデザインは常々進化を遂げています。なかでもトヨタが2022年7月15日に世界初公開した新型「クラウン」では4つのボディタイプが登場。それぞれ異なるLEDヘッドライトの採用で個性を打ち出しています。
とくに「クラウン クロスオーバー」では左右のLEDヘッドライトユニットを繋ぐ形で横一文字のLEDライトが採用され、これまでのフェイスデザインを一新した形となりました。
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