灼熱の夏「車中泊」の熱中症対策どうする? 「軽キャンパー」は換気が課題? 流行りの対策方法とは
近年流行りの車中泊ですが、同時にキャンピングカー需要も好調です。そうしたなかで、夏の車中泊では熱中症対策が肝心ですが、最近ではさまざまな対策品が登場しているといいます。
軽キャンパーの熱中症対策は換気が重要だった?
夏になると、巷でキャンピングカーを見る機会が多くなるのと同時に、各地でキャンピングカーイベントが開催されます。
キャンピングカービルダーはその会場で新型モデルを発表することが多いのですが、先だって開催された東京キャンピングカーショー2022では、個性的な空間レイアウトの車両に加えて、ある装備を重視したキャンピングカーが多く見受けられました。
それは、暑さ対策施した軽キャンピングカーです。キャンピングカーの世界では、これまでキャブコンバージョンといわれるタイプにおいて、換気扇やエンジン停止時に使えるエアコンの装備が進んできました。
しかしここ2年ほどは、バンコンバージョンというワンボックス車をベースにしたタイプでも、12V車載用や100V家庭用エアコンを装備するのがムーブメントになっています。
気象庁は1991年から2021年までの夏(6月-8月)の平均気温偏差を発表していますが、2020年は+0.62度、2021年は+0.54度となっており、百年あたりで1.16度の気温上昇があったと説明しています。
そもそも日本列島は北半球の中緯度に位置しているため、地球温暖化による気温上昇の影響を受けやすいとされています。
ここ数年は気温が35度以上になる猛暑日も珍しくなく、2022年も猛暑日が9日間連続したことは記憶に新しいところです。
そのためもあって、標高の低い場所にあるオートキャンプ場やRVパークでは夜間の気温がなかなか下がらず、寝苦しい夜を過ごさなければならないというのがオートキャンパーの悩みでした。
加えて昨今は、一部のRVパークでは熱中症予防のために、オートキャンプ用エアコンや換気扇が装備されていないクルマを宿泊不可にするなど、ユーザーの利便性にも影響が出ています。
そうしたことから、改めてキャンピングカー市場で注目されているのが暑さ対策装備です。
しかしエアコンを装着するには、いくつかの問題をクリアしなければなりません。
第一が電力。キャンピングカーにはサブバッテリーといわれる補助電池が付いているのが一般的ですが、これは駐車中に車内照明や家電などを使うためのものです。
エアコンもこのサブバッテリーで稼働させるのですが、蓄電量を多くしない限りは、4-6時間程度でバッテリー切れになるといわれています。
十分な時間稼働させるには、サブバッテリーを増やしたり、リチウムイオン化したりしなければなりません。
第二にエアコンの設置場所ですが、これは本体ではなく室外機(熱交換機)のほうです。
設置場所が多いキャブコンに取り付ける場合や、ウインドタイプの一体型は問題ありませんが、バンコンはルーフ上に載せるわけにもいかず、置き場所の確保が難しくなります。
そのためビルダーはさまざまな工夫を施し、ワンボックス車のサイドパネルに穴開け加工をしたり、床下に下向きにするなどして、室外機を設置しているのです。
しかし、トヨタ「ハイエース」や日産「NV350キャラバン」などは設置場所に多少の余地があるものの、スズキ「エブリイ」やダイハツ「ハイゼットカーゴ」「アトレー」には車体サイズ的にありません。
しかも、こうした軽バンタイプは車内空間も狭いため、気温上昇が顕著で就寝中の熱中症の恐れが高くなります。
車のエアコンを外部電源で動かせれば良いんですけどね。トラックなんかもSA/PAなどで休むときに、エアコンや冷蔵・冷凍機だけを外部電源へ接続して動かせるなら騒音問題は軽減するかと。オプションでも良いから+10万円くらいで100Vの引き込みで駆動できるグレードがあれば助かります。
自分でやろうと思えば、冷風が出る除湿機で結構小型のものがあるので、100Vの延長コードと排熱ホースを窓から出すことができるアタッチメントくらはDIYできそうです。駆動音は結構煩いと思いますが、高温多湿だと寝るに寝れませんから我慢の範囲でしょう。