なぜ「車中泊」で熱中症に!? 開放感ある夏こそ注意! エンジン始動せず可能な熱中症対策とは
夏の車中泊を快適に過ごすにはどうする?
では、安全に夏の車中泊を楽しむにはどうすればいいのでしょうか。埼玉県でバンコンなどの車中泊仕様車を販売している専門店に聞いてみました。
「最近では、ポータブル電源といわれる携行タイプのリチウムバッテリーを使って、扇風機や冷風扇、ポータブルクーラーを動かして寝ている人が増えているようです。
これを使えば、エンジンをかけたままにする必要はありませんし、クルマのバッテリーに負担をかけることもないので安心です」
ちなみにポータブルクーラーを1000W以上のポータブル電源で使った場合、平均で4時間から5時間ほど動かすことができるといいます。
ただし、ポータブル電源もポータブルクーラーも価格が10万円以上するため、車中泊をする頻度が高い人向きです。
リーズナブルに熱中症対策をしたいという場合は、USB充電式の扇風機、冷風扇の使用や、クルマ用網戸の装着がオススメです。
熱中症対策の基本は「閉め切らず、空気を動かす」です。
防犯上で網戸にするのは不安だという人もいると思いますが、ドア枠に被せるタイプの網戸だったら、窓を数センチだけ開けておくもできます。
ワンボックス車であれば、リアゲート開口部に取り付けるメッシュネットも販売されています。
こうした商品を買わなくても自分で熱中症対策ができると、車中泊YouTuberの「ちょもか」さんはいいます。
「私の場合はUSBファンとプラダンを使って、換気扇と網戸を自作して窓に付けています。
網戸から新鮮な空気を車内に取り込み、換気扇で熱気を外に出すことで、夏でも車内を快適に保てますね。
プラダンを張れば、車内のプライバシーも保てます。また車載冷蔵庫やクーラーボックスに冷たい飲み物を用意しておくのもポイントです。一緒に保冷剤を入れておけば、身体を冷やすために使うこともできます」
さらに車中泊時の熱中対策として、駐車する場所も大切だとちょもかさんは語ります。
「できれば標高が高く、涼しい場所での車中泊が理想ですね。あとは、高い木があって木陰ができる場所。
周囲に何もなく直射光を受けやすい場所は、日中の車内温度が高くなり、車体も暑くなることから、夜間でも車内が暑いままということが珍しくありません」
※ ※ ※
就寝前にノンカフェイン飲料やスポーツドリンクを飲み、梅干しや塩飴などで塩分を摂取しておくことも対策のひとつだといいます。水分を摂るとトイレが心配という人は、携帯トイレを用意しておくと安心です。
2022年の夏はコロナよる行動規制もおこなわれないことから、車中泊で旅に出かけるという人が多いと思います。十分な熱中症対策をおこなうことで、快適で楽しいクルマ旅をしたいものです。
Writer: 山崎友貴
自動車雑誌編集長を経て、フリーの編集者に転向。登山やクライミングなどアウトドアが専らの趣味で、アウトドア雑誌「フィールダー(笠倉出版社刊)」にて現在も連載中。昨今は車中泊にもハマっており、SUVとアウトドアの楽しさを広く伝えている。
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