なぜ「車中泊」で熱中症に!? 開放感ある夏こそ注意! エンジン始動せず可能な熱中症対策とは
昨今、人気が高まっている車中泊ですが、夏場には熱中症に気をつけなければいけません。では車内での熱中症対策はどのようにすれば良いのでしょうか。
夏の車中泊は何を気をつけるべき?
最近では定着しつつある「車中泊文化」。かつては、仮眠や緊急避難的な捉え方をされていましたが、最近では一種のレジャー感覚で楽しむ人も増えているといいます。
とくに夏場であれば、海や山に出掛ける目的に合わせて車中泊をする人も多くなるかもしれませんが、車内での熱中症対策はどのようにすれば良いのでしょうか。
気象庁の長期予報によれば、2022年の夏も猛暑が続きそうな気配です。
すでにここまで、9日間連続で猛暑日となった地域があり、全国で熱中症による死傷者が出ています。
毎年、クルマでの熱中症事故も報じられますが、多くは日中に閉め切って高温となった車内にいたことが原因。しかし、夜間の車内でも熱中症の危険性があることは意外と知られていません。
実は、一般家庭で発生する熱中症も、夜間に起きる割合が多いのです。
東京都監察医務院の調べによれば、東京23区内で熱中症のよる死亡者の3割から4割が夜間に亡くなっていることが分かりました。
その原因の多くは、エアコンの不使用。防犯上の理由から窓を閉め切り、しかも気温が多少下がったことからエアコンを使わないというのが理由のようです。
こうした事例は高齢者に多いようですが、実はクルマでも似たことが起き得ます。それは車中泊時です。
埼玉県秩父市にある「RVパークみどりの村」では、夏の車中泊を断っているといいます。その理由について、スタッフは次のように語ります。
「うちは基本的にキャンピングカー以外の車中泊もOKにしているのですが、夏だけはお断りしています。
理由は、熱中症です。キャブコンといわれるタイプのキャンピングカーにはエンジン停止中でも稼働する換気扇やエアコン、扇風機を装備していることが多いのですが、バンコンタイプや普通のワンボックス車はないものがほとんどです。
RVパークではエンジンをかけての宿泊はできないので、秩父のように夜間でも気温が下がらないことが多々ある場所では、たちまち車内温度が上がってしまいます。
過去にも具合が悪くなった人がいたため、夏はすべての車中泊をNGにしました」
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エンジン停止中はエアコンを稼働することができず、さらに防犯や虫除けなどの理由から窓を閉め切る人がほとんどだといいます。
クルマは日中の熱を蓄積しやすいうえに、車内空間は狭いため、ある意味で一般家庭の夜間よりも条件が過酷といえます。
またレジャーに来ているという解放感もあってアルコール類の摂取が進むため、なおさら熱中症になりやすい条件となってしまうわけです。
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