丸型ハンドルは譲れない!? 日産の新型軽EV「サクラ」がこだわった3つの“軽らしさ”とは
日産の軽EV「サクラ」は、EVとしての走行性能や、従来の軽の概念を超えた質感が特徴です。しかし軽にこだわった部分もあるというのですが、一体どのようなところが“軽らしい”といえるのでしょうか。
新型「サクラ」質感は軽を超えた!?
EVをリードする日産は、2010年に初代「リーフ」を発売。2017年にはリーフがフルモデルチェンジを受け、その後2021年にSUVタイプのEVとして「アリア」が加わり、今回、日本独自の軽自動車タイプのEVとして新型サクラが登場しました。
さらなるEV普及に向けて、大中小の日産EVラインナップが完成したことになりますが、軽EVが実現した背景として、現在の日本の新車市場では軽が4割を占めていることが挙げられます。
軽自動車は日本の狭い道でも扱いやすく、維持費も安いことがメリットです。しかし、64馬力の自主規制によって加速性能に不満があったり、エンジン音がうるさく長時間の運転は疲れる、デザインが安っぽいといったデメリットも存在。
そんな軽のデメリットを、リニアな加速や静粛性が持ち味のEVで払拭したのが新型サクラというわけです。
デザインでは、とくに内装の質感が高く、洗練されたインテリアにはソファのような座り心地の良いシートを備え、上質なプライベート空間を実現。
上級グレードのインテリアに取り入れられたカッパー色のアクセントも美しく、9インチナビや7インチのアドバンスドドライブアシストディスプレイのふたつの画面を水平にレイアウトしやインターフェースは、視線移動を少なく見やすさを追求したほか、先進的な印象も受けます。
ベースの「デイズ」の企画時にEVの開発も視野に入れていたことから、電池の搭載位置も考慮して設計。室内スペースを犠牲にすることなく20kWhのバッテリーを載せることを可能にしました。
外観は上品で落ち着いた雰囲気で、「ミニアリア」といえる先進的なデザインを実現。日本の伝統美である「水引き」をモチーフにしたパーツも取り入れられ、これまでの軽にはない高級感あふれるスタイリングとしています。
EVであることはもちろん、内外装のデザインの面でも「軽を超えた」と評される新型サクラですが、それでも軽らしさを追求したところもあります。新型サクラのどのようなところが、軽らしい部分なのでしょうか。
ひとつ目は、丸型ハンドルを採用した点です。
「ノート」や「セレナ」などにはハンドル下部がフラットなD型ハンドルを採用していますが、新型サクラをはじめ、デイズや「ルークス」といった軽には一貫して丸型ハンドルを採用しています。
というのも、「軽は運転に不慣れな人が乗ることも多く、丸型のほうが操作しやすい」と日産は説明します。
なお、新型サクラのハンドルにはステアリングヒーターが内蔵されたほか、運転支援システム「プロパイロット」作動時にドライバーが意識を失うなどした場合、静電センサーがハンドルをしっかり握っていないことを検知し、緊急停止する機能も備わっています。
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ほかにも、軽は若い女性に使用されることも多く、オシャレなハンドルカバーを装着するカスタムが人気とのこと。
その一方で、市販されているハンドルカバーは丸型がほとんどなのでD型ハンドルには装着できず、そういった観点も含めて日産は軽に丸型ハンドルを装備しているそうです。
ただし、カバーを装着するとハンドルを握る部分が太くなって操作しづらいということもあり、日産として装着を推奨しているわけではなく、個人の責任において使用してほしいと付け加えます。
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