箱根ターンパイクの「ターンパイク」って何? 有料道路のナゾ名称…生まれは英国、名付け親は鉄道会社

名前がコロコロ変わるのはなぜ?

 箱根ターンパイクは数年おきに名称が変わっています。2022年現在は「アネスト岩田 ターンパイク箱根」ですが、名称が変わるのはネーミングライツ(命名権)を販売しているからです。ネーミングライツを販売することで収入の確保や道路のPRをおこなっています。

 販売を開始した2007年にはTOYO TIREがネーミングライツを取得し、名称が「TOYO TIRES ターンパイク」に変わりました。

 2014年にはマツダが取得して「MAZDAターンパイク箱根」に変わっています。

 2017年に契約が終了して箱根ターンパイクにいったん戻りましたが、2018年にアネスト岩田がネーミングライツを取得して現在の「アネスト岩田 ターンパイク箱根」に変わっています。

 3社とも自動車に深く関わる企業であり、企業側も社名が道路名なることでPRにつながるため、ネーミングライツを取得した背景があります。

箱根ターンパイク(画像:写真AC)
箱根ターンパイク(画像:写真AC)

※ ※ ※

 箱根ターンパイクを小田原方面に向けて走っていると、途中の複数箇所に緊急退避所が設けられています。

 緊急退避所は、ブレーキなどのトラブルによって自動車のスピードを制御できなくなった際に飛び込んで停止するための場所です。

 箱根ターンパイクのように長い下り坂が続く道路では、フットブレーキを多用することによってべーパーロック現象やブレーキフェード現象が発生する可能性があります。

 べーパーロック現象とは、ブレーキペダルを踏んだ際に、その力をブレーキに伝える「ブレーキフルード」が沸騰することで力が伝わらずにブレーキがきかなくなる現象です。

 一方、ブレーキフェード現象とは、ブレーキの摩擦材が熱分解されることで発生したガス膜によって摩擦が減って、ブレーキがきかなくなる現象です。

 昨今は自動車の性能が向上したことにより、これらのブレーキトラブルが発生する可能性は減少しました。実際に、箱根ターンパイクの緊急退避所が使われることはほとんどありません。

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1件のコメント

  1. 私道と言っておいて神奈川県警が隠れてネズミ取りするのは?
    勿論、神奈川県警は運営会社に申請してショバ代納めて商売するんですか?

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