なぜクルマが勝手に動く? 聞き慣れない「自然発車」現象で運転手が被害に遭う? 対策はどうする?

自然発車の対策法はあるの?

 重大な事故に繋がりやすい自然発車ですが、対策方法はあるのでしょうか。

 前出の交通事故総合分析センターの調査によると、自然発車による交通事故の原因は、車両整備不良などの車両的要因はわずか1%、環境的要因があったのは4%、全体の8パーセントにしか及びません。

 つまり、残りの約92%が不適切なブレーキ操作などといった操作上のミスによる人的なものだったことが判明しています。

 また、自然発車の事故を起こした人の割合にもある特徴があります。

 交通事故全体における事故を起こした人の年齢構成は、運転歴の浅い20代が多く、そこから高齢になる事に減少していく傾向にあります。

 しかし、自然発車による人身事故の年齢構成は、50代から70代の割合が高く、そのなかでも60代の割合が1番高くなっています。

 さらに、自然発車事故における免許取得経過年数の割合は、なんと免許取得後10年が経過したベテラン運転手の割合が全体の83%を占めており、死亡事故や重症事故になると90%前後です。

クルマが動かないようにタイヤ止めも有効
クルマが動かないようにタイヤ止めも有効

 このことから、クルマの運転に慣れている人ほど起こしてしまう可能性が高いといえる自然発車ですが、自然発車の対策について、前出の担当者は以下のように話します。

「対策方法には、当然ブレーキをきちんとかけることが一番です。そのうえで、さらに車止めのような滑り止めを取り付けて防止するのも、対策のひとつです」

 最新のクルマではボタン式の電動パーキングブレーキが増えていますが、手動のサイドブレーキや踏み込み式のサイドブレーキを採用しているクルマもまだまだあります。

 手動のサイドブレーキは人力でブレーキを引く必要があるため、緩くかけてしまわないように注意や確認が必要です。

 マニュアル車の場合は、勾配のある場所に駐車する際、サイドブレーキだけでなく、上り勾配ではギアを1速に、下り勾配ではギアをリバースに入れることも対策に繋がります。

※ ※ ※

 とはいえ、いくら対策をしていても、自然発車の事故が起きてしまう可能性は少なくありません。

 そういうときは、動き出してしまったクルマを無理に止めようとせず、事故に巻き込まれないようにすることが大切です。

 また、定期的にサイドブレーキの点検をすることも自然発車事故の防止に繋がります。

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1件のコメント

  1. 教習所で習うよなネタを記事にするの?

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