「後付けペダル踏み間違い防止装置」なぜ普及せず? 高齢者扱いにドライバー激怒!? 非装着の現状とは
ペダル踏み間違いによる事故は高齢者だけでなく若年層でも多い
この状況は中古車販売ではさらに顕著になるようです。
都内の中古車販売店オーナーN氏によると、費用を抑えるために中古車を選ぶ人も多く、追加費用を払ってまで後付け式ペダル踏み間違い急発進抑制装置を希望する人はほとんどいないそうです。
ちなみに、後付け式ペダル踏み間違い急発進抑制装置の価格はおよそ5万円弱。補助金を上手に活用すれば1万円ほどで装着が可能です。
安心料としてはかなり安価なはずなのですが、そこには「長年問題なく運転してきた」というプライドと「まだ自分は衰えていない(はず)」という自己分析の甘さがあるようです。
後付け式ペダル踏み間違い急発進抑制装置は、あれば間違いなく安心できる実用的な装置ではありますが、中途半端に「高齢者向け」としてしまったところに普及が進まない要因がありそうです。
しかし、ペダルを踏み間違えるのは高齢ドライバーだけではなく、若い世代でも多く発生しています。
公益財団法人交通事故総合分析センター(イタルダ)の調査では、ペダル踏み間違いによって死傷者が出た事故は、2018年から2020年までの3年間に9738件発生。
追突事故などを含む「車両相互」事故は全体でもっとも多く7883件発生していますが、年齢別に見ると、運転者の年齢が75歳以上1315件、65歳から74歳1273件に対して、24歳以下のいわゆる運転初心者が1538件ともっとも多い結果となっているのです。
ペダル踏み間違いは高齢者に多いのは事実ながら、実は24歳以下の若年層でも起こしがちなヒューマンエラーということが分かります。
誰にでも起こりうるヒューマンエラーなだけに、ドライバーの年齢を問わず、自動ブレーキやペダル踏み間違い急発進抑制装置が非搭載のクルマは車検が通せないなど、義務化していく必要があるのかもしれません。
人は自分では老いを自覚していても、他人からそれを指摘されると反発したくなるものです。だからこそ貴社を含めた自動車関連媒体がこのような安全装置のメリットをより積極的にアピールするとともに、普及に向けた改善策も提言していただければと思います。
取付するわけないよ。
自分は大丈夫って思っているんだから
年代別で見ると、高齢者の方が運転に自信があるって思い込んでいる人が多いもんな。