トヨタ「アルファード」顔の「新型ミニバン」発表! ド迫力グリルの高級志向「iMAX8 EV」を元ローバーから中国に投入!

アルファード風EVともいえる「iMAX8 EV」の特徴とは

 スペックを見ていきましょう。

 純電動モデルでは20A4E型2リッター直列4気筒ターボエンジンと8速オートマチックトランスミッションが、容量90kWhのバッテリーと出力180 kWのモーターを組み合わせたパワートレインに置き換えられ、中国独自のCLTC基準では550 kmの航続距離を誇ります。

 ボディサイズは全長5016mm×全幅1909mm×全高1782mmと、トヨタ「アルファード」とほぼ同一、もしくはほんの僅かに大きいという印象です。ちなみにホイールベースはアルファードの3000 mmと同一です。

 非常に洗練されたボディに存在感のあるフロントマスクが組み合わさった特徴的な外装デザインは、ロエウェデザインの近年の流れを踏襲しています。

 グレードは3つ用意され、それぞれ27万9800元(邦貨換算:約540万5700円)、29万6800元(約573万4400円)、32万9800元(約637万2000円)。

高級感のある内装を持つ新型ミニバン「Roewei MAX8 EV」(画像:SAICの公式Weiboより)
高級感のある内装を持つ新型ミニバン「Roewei MAX8 EV」(画像:SAICの公式Weiboより)

 中国では近年、ミニバン市場が加熱の一途をたどっており、各社とも高級ミニバンをラインナップに取り揃えています。

 今回のiMAX8 EVは珍しく純電動のミニバンとなっており、その点でもライバル車種たちに対して一定のアドバンテージを有しているというえるでしょう。

 とはいえ、アルファード一強となっているこの中国ミニバン市場に参入するにはかなりの覚悟が必要です。

 アルファードを求める層はいくら価格が関税などの影響で2000万円近くになろうと、「アルファード自体のイメージ」に憧れて購入しています。

 ライバルたちはいかに「アルファードまでは求めない層」に、純電動パワートレインや価格面での優位性をアピールできるかが課題となりそうです。

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Writer: 中国車研究家 加藤ヒロト

下関生まれ、横浜在住。2017年に初めて訪中した際に中国車の面白さに感動、情報を集めるうちに自ら発信するようになる。現在は慶應義塾大学環境情報学部にて学ぶかたわら、雑誌やウェブへの寄稿のみならず、同人誌「中国自動車ガイドブック」も年2回ほど頒布する。愛車は98年式トヨタ カレン、86年式トヨタ カリーナED、そして並行輸入の13年式MG6 GT。

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