献血の移動出張所「献血バス」ってどんなもの? 車内で採血する“はたらくクルマ”の正体は?
駅前や免許センターといった人が集まる場所で「献血バス」を見かけることがあります。車内の仕組みや稼働台数などについて、献血バスを管理・運営している日本赤十字社に聞いてみました。
50年以上の歴史を持つ「献血バス」現在は全国で280台が稼働中
病気や怪我などで輸血を必要としている人のために、無償で血液を提供する「献血」をおこなう移動出張所とも呼べるのが「献血バス」です。
献血バスは駅前や免許センターなど多くの人が行き交う場所で見かけることがありますが、献血の経験がない人にとっては車内の仕組みがどうなっているのか想像がつきません。
いつから稼働しているのか、どんな場所に配車されるのか、献血バスは知らないことが多い「はたらくクルマ」だといえます。
献血バスの正式名称は「移動採血車」といい、運用は1961年9月からとその歴史は古く、最初の配車先は厚生省(現在の厚生労働省)と東京都庁(当時)でした。
また、東京都内の免許センターへは1968年に「府中運転免許試験場」と「鮫洲運転免許試験場」へ配車され、1984年からは「江東運転免許試験場」にも配車されているそうです。
長い歴史を持つ献血バスですが、現在はどんな車種が運行しているのでしょうか。管理・運営している日本赤十字社に聞いてみました。
「現在(2022年2月末日時点)、全国で280台の献血バスが整備されております。
種類は特大型車・大型車・中型車の3種類があり、バスの車内で採血をおこなうことから採血ベッドを搭載し、レイアウトによっては問診や受付などのスペースが確保できるような仕様で作製いただくようにしております」
献血バスは、日本赤十字社から車種の指定はないようです。また献血バスは日本赤十字社で購入しているのですが、約半分の車両が「宝くじ協会」からの助成金で整備されているのだとか。年末ジャンボ宝くじを購入し続けている筆者(金田ケイスケ)も、微力ながら貢献しているようです。
ベース車両はバスやトラックなどが採用されますが、東京都内に配置される献血バスは道路事情や敷地内での設置などを考慮し、中型がメインだといいます。では専任のドライバーなどはいるのでしょうか。
「基本的には、献血会場での受付や接遇などに従事する事務職員のうち、該当車両の運転免許(中型または大型自動車第1種免許)を持つ職員が運転しております」(日本赤十字社)
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意外だったのは、日本赤十字社の職員が運転しているということです。
地域や配車先の状況次第ではありますが、1台の献血バスにつき医師が1名、採血職員が3名、運転手を含めた事務職員が3名の計7名で運用されているそうです。
今は諸事情で薬を服用しているためご協力できませんが、以前はガンガン献血していました。センターに行ったり、職場にバスが来たり。一番最初の献血は高校に献血バスが来たときですね。授業がサボれる!とか喜んでやりましたよ。
そういえば、センターでは菓子とジュースが無料でいっぱい貰えますが、バスはどうなんでしょうね。