なぜ「キングオブ深夜バス」と呼ばれる? 超豪華「個室付きバス」は14時間以上乗っても「苦」ではない? 「はかた号」の魅力とは
「キングオブ深夜バス」として有名な夜行バス「はかた号」。テレビ出演をきっかけに認知が広まった、はかた号ですが、その魅力はどこにあるのでしょうか。
乗車したユーザーからは「非常に快適」の声 はかた号の魅力とは
就寝時間を活用して移動できる夜行バスは、時間を有効活用したい人や早朝からの用事に向けて出発したい人にとって、非常に有効な交通手段です。
そんな夜行バスのなかでも、「キングオブ深夜バス」として有名なのが、西日本鉄道(福岡県福岡市)が運行する「はかた号」です。
テレビ出演をきっかけに認知が広まったはかた号ですが、その魅力はどこにあるのでしょうか。
はかた号が「キングオブ深夜バス」として広く認知されるきっかけとなったのが、1996年から2002年にかけてテレビ放送されていた「水曜どうでしょう」で取り上げられたことです。
西日本鉄道の担当者によると、番組内の夜行バスに乗車する企画で、俳優の大泉洋氏が、はかた号の乗車時間に驚き「キングオブ深夜バス」と発言したことから、この名称が広まったといいます。
実際、はかた号の乗車時間は夜行バスのなかでも非常に長く「バスタ新宿ー福岡・博多バスターミナル間」を結ぶ路線では1097kmもの距離を走行し、所要時間は東京発の場合で14時間17分、福岡発の場合では14時間39分にも及びます。
ただし、はかた号が“キング級”であるのは、乗車時間だけではありません。はかた号の魅力はどういったところにあるのでしょうか。
はかた号の座席は、ビジネスシートとプレミアムシートの2種類。
個室空間のプレミアムシートでは、周囲に気を遣わず、自分のペースでゆったりとした乗車時間を過ごすことができるほか、自由にカーテンを開け閉めして窓の外を眺めることができるため、外の景色も楽しめます。
シートには本革の電動リクライニングシートが採用されており、シートヒーターやマッサージ機能など、長時間の乗車でも快適に過ごすことができる機能が搭載されています。また、タブレット端末も用意されていて、電子書籍といったコンテンツを楽しむことも可能です。
ビジネスシートは3列式で、こちらも本革のシートが設置されており、143度の深い角度までリクライニング可能なほか、座席の間はフェイスカーテンで仕切ることができ、プライベートスペースをしっかりと確保できます。
全席共通で、コンセントやフリーWi-Fiを使用できるようになっているため、スマートフォンやパソコンでの作業もおこなえます。
まさに“キング級”の極上空間が実現されたはかた号ですが、実際に乗車したユーザーは、約14時間半の旅をどのように感じたのでしょうか。
今回は、実際にはかた号のプレミアムシートを利用した「まいす(@make10_mice)」さんから話を伺いました。
まいすさんは、今回はかた号に乗車した目的について「趣味です。2月中旬から約1か月間一人旅をしており、その最後の締めとして前から非常に気になっていたはかた号のプレミアムシートを選びました。実は前年に乗車予定だったのがコロナのため運休となってしまい、リベンジの意味も兼ねて乗車しました」と話します。
満を持して乗車できたはかた号ですが、その乗り心地について、「非常に快適でした。今まで夜行バスで満足に寝られた経験はほとんどありませんでしたが、個室というプライベート空間で隣の人を気にすることなく熟睡できました」と振り返ります。
かねてから、「狭くて寝れない」「周りが気になって自由に過ごしにくい」といった部分が弱点といわれていた夜行バスですが、はかた号プレミアムシートは、まさにそうした弱点を克服した空間となっています。
およそ14時間半の長旅において、しっかりと睡眠時間を確保できるのは、ユーザーにとって非常にありがたいポイントといえます。
さらに、まいすさんは、はかた号の乗車でもっとも印象に残ったことを以下のように話します。
「博多駅出発後、しばらくして座席の自動リクライニングの調子が悪くなってしまいました。
その旨を休憩中の運転手に伝えると、親切に対応してくださりすぐに直していただけました。ほかにも翌朝にお茶のサービスがあったりなど、接客が非常に丁寧でした」
このように、万が一のトラブルに対して、頼もしい乗務員が乗車しているのも、はかた号の魅力のひとつといえそうです。
テレビ出演をきっかけに「キングオブ深夜バス」として一躍有名になった、はかた号ですが、その呼称は決して伊達ではなく、室内空間の快適さ、そして乗務員のおもてなしも最上級の夜行バスとなっています。
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なお、はかた号の乗車料金は、乗降車する乗り場によって異なり、ビジネスシートで9000円から1万8000円。プレミアムシートでは1万8000円から2万3000円となっています。
ちょっとリッチな一人旅に、プレミアムシートを予約してみるのもいいかもしれません。
『キングオブ深夜バス』というのは、昔の事で、長距離を走る夜行高速バスとして、相応しい設備の高速バスだという事です。
一昔か、二昔前のバスに乗った時は、他のバスと同じような設備だったので、結構、大変でした!?