これぞまさしく「未来のクルマ」!? ボルボ初のEV「C40リチャージ」に乗ってみた

2021年11月に発表されたボルボ初の電気自動車(BEV)が「C40リチャージ」です。今回試乗会が開催されました。どんな乗り味だったのでしょうか。

ボルボ初のBEVはクーペSUV風のデザインで登場

 他ブランドに先駆けて早々に電動化宣言を出し、全車種電動化に向けて48Vマイルドハイブリッド車(MHEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)を揃えたボルボですが、2022年11月に100%バッテリーで動く電気自動車(BEV)を発売しました。

 ボルボ初のBEVは「C40 Recharge TWIN(C40リチャージ・ツイン)」と呼ぶSUVです。リチャージは、外部から充電できるモデルに付けられる名前で、ツインは前後輪で駆動する、つまりAWDの意味になります。

 2022年3月にはエントリーモデルのシングルモーターFFモデル「C40リチャージプラス シングルモーター」も発表されています。

 BEVだから走行中のCO2排出はありませんが、ボルボは生産工場、バッテリー、サプライヤーなども含めて、地球環境に負荷を与えない企業活動を実現することを目標にしています。

 2021年の販売ではPHEVは12%でしたが、2025年には40%をBEVにし、2030年には100%BEVにする計画を持っています。そして2040年までにクライメートニュートラルを実現すると謳います。

 さて、そんなボルボが出してきた初のBEVは一体どんなクルマなのでしょうか?

ボルボ「C40リチャージ・ツイン」の走り
ボルボ「C40リチャージ・ツイン」の走り

プラットフォームは、CMA(コンパクトモジュラーアーキテクチャー)で、コンパクトSUVのラインナップの一員になりますが、全高が1595mmでSUVとしてはやや低く、クロスオーバーという位置付けもできます。ルーフからリアウインドウにかけての滑らかなラインは、おしゃれなクルマという印象です。

 外観で目立つのはボディ同色のグリルカバーです。

 BEVだからエンジンはなく、グリルから冷却用の風を送る必要はないので塞いであるのですが、中央にはボルボのエンブレムがあり、その裏にはADAS用のレーダーがレイアウトされています。これから登場するボルボのBEVは、このような顔つきになっていくのでしょう。

 今回の試乗車のボディカラーは、すべてフィヨルドブルーに統一されていました。もちろんシルバー、グレー、赤、黒、緑、白と全7色から選べますが、確かにこの色が一番北欧の雰囲気、CO2を排出しないクルマとしてイメージが合っていると感じます。

 試乗車のタイヤはピレリ「P ZERO」で、フロント235/45R20 100VXL、リア255/40R20 101VXLというサイズを履いています。太い5本スポークのスポーティなエアロデザインの20インチアロイホイールが標準で、冬用タイヤ向けの19インチの5本ダブルスポークホイールも用意しています。

 C40リチャージに標準装備される大開口のパノラマガラスルーフは固定式にしたため、前後席ともに楽しめる広い開口部を持ちます。赤外線反射コーティング、UV透過率は最大0.5%、可視光線透過率は6.5%と低く抑えられているので、サンシェードは備えていませんが、快適さを確保できそうです。

 レザーフリー(本革を使わない)インテリアもボルボとしてのこだわりです。ステアリングリムは贅沢なタッチの合成素材を使って、手縫いで包まれています。ATセレクターも同様になっていて、レザーフリーではあるが手触りがよく快適なドライビングができます。

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