羽田空港~川崎の「多摩川スカイブリッジ」12日開通! 最下流になぜ新たな橋? 背景にある国レベルの取り組み
多摩川の最下流で、新しい橋「多摩川スカイブリッジ」が開通します。羽田空港と対岸の川崎市を結びますが、そもそもどのような役割があるのでしょうか。
羽田空港の南側が一気に近く
東京都大田区の羽田空港と、対岸の神奈川県川崎市殿町を結ぶ新しい橋「多摩川スカイブリッジ」が、2022年3月12日15時に開通します。
多摩川の一番下流に新たに架かるこの橋は、長さ約675m、幅員17.3~21.3m。事業主体は川崎市と東京都、施行主体は川崎市とし、事業費約300億円(神奈川県の支援を含む)が投入されました。
なお、多摩川スカイブリッジは原動機付自転車(50cc未満)や軽車両(自転車を除く)は通行できません。自転車は自転車道のみ走行可能です。
多摩川を挟んだ羽田空港の一部と川崎市殿町の一部は、国が特定都市再生緊急整備地域に指定しています。
特定都市再生緊急整備地域とは、都市の国際競争力の強化を図る上で特に有効な地域として選んでいるもので、各種規制緩和や手続き期間の短縮、税制面での支援など特別な措置を受けられます。現在、全国で札幌市から福岡市まで15か所が存在します。
空港に近い多摩川スカイブリッジの周辺には、その立地を生かし、物流拠点や研究開発施設、大規模オフィス、会議場、ホテルなどが集積しつつあります。
ちなみに都道府県境をまたぐ地域指定としては、全国初のケースです。
多摩川スカイブリッジは、この両岸を結んで空港と京浜臨海部の連携を強化し、成長戦略拠点の形成を支えるインフラとしての役割と期待がかかっています。
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橋が開通する3月12日には、関係者を対象とした開通記念式典が予定されます。
また、4月からは、川崎鶴見臨港バスが、大師橋駅~天空橋駅間と、浮島バスターミナル~天空橋駅間で多摩川スカイブリッジ経由の路線バスを運行する予定です。
なお、羽田空港を発着するバス路線も検討されていますが、コロナ禍で空港需要が大きく落ち込んでいることから、実現は決まっていません。
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