車の窓ガラスにこびりつく「水アカ」の正体は? 視界不良の危険もある!? 水アカ撃退法とは

普段クルマをキレイに洗っているつもりでも、経年とともに窓ガラスに水アカが増えていってしまいます。水アカはなぜ発生するのでしょうか。手軽に落とす対処法などを洗車専門店スタッフに聞いてみました。

水アカはなぜ増える? 2種類の水アカがあるってホント?

 せっかく洗車したのにスッキリしないことがありますが、よく見ると、窓ガラスにウロコ状の汚れが残っている場合があります。その正体は「水アカ」です。

 しかも水アカは普通の洗車ではなかなか落ちないのが厄介なところ。時間の経過とともに増えていき、フロントガラスだけでなくサイドガラスやリアガラスにまでこびりついてしまいます。

 この状態がひどくなると、夜の走行で対向車や後続車のヘッドライトがギラつくなど視界を妨げることもあり危険ですが、水アカはなぜできてしまうのでしょうか。

フロントガラスの水アカをなんとかしたい!(画像はイメージ)
フロントガラスの水アカをなんとかしたい!(画像はイメージ)

 神奈川県にある洗車専門店のスタッフA氏に話を聞いてみたところ、クルマ全般の汚れもそうですが、水アカには「水性」と「油性」があるといいます。

「一般的に多いのが水性の水アカです。通常クルマは外気に触れた状態なので、大気中に浮遊するホコリやチリなどがボディに堆積していきます。

 これに雨などの水分が加わるとある程度は流れ落ちますが、水分の蒸発とともにボディに付着してしまい、この固着した汚れが水性の水アカの正体です。

 油性の水アカはワックスやコーティング剤、グリスなどの潤滑剤に含まれる油脂が溶けて流れ出したものです。よく黒い筋状になる汚れになっているのを見ますが、油性なので通常の洗車でも落ちにくいという傾向があります」

「そして、窓ガラスなどにできるウロコ状の水アカは、じつはもっとも厄介な汚れともいえます。

 もともとは水の中に含まれるカルシウムやミネラル成分が残留し結晶化して固着してしまったものですが、クルマの場合は水性と油性が入り混じっているんです。

 お風呂の鏡が白っぽく曇ってしまうのと同じ原理で、排気ガスに含まれる一酸化炭素や炭化水素、窒素酸化物、またディーゼル車の排ガスにはPM2.5といった粒子状物質といった油性の汚れが混入しているため、取れにくくなってしまうというわけです」(洗車専門店 スタッフA氏)

 単なる水性だけではなく油性まで入り混じっているということは、相反する特性を併せ持つ落としにくい汚れということ。しかもこのウロコ状の水アカは、洗車で水道水を使うたびに少しずつ増えてしまうというのです。

「こまめに洗車している人でも、カーシャンプーなどを洗い流したうえに水分を完全に拭き取るのは難しいでしょう。

 我々のような洗車専門店では、水道水の代わりに『純水』と呼ばれるミネラル分などの不純物を含まない精製水を使用したり、エアガンなどで手が届きにくいところまで入り込んだ水分を飛ばしてスピーディに拭き取りをおこなえますが、それでも完全というわけではありません。

 ある程度ウロコ状の水アカが目立ちはじめたら、その特性にあったクリーナーなどを使用して取り除くことになります」(洗車専門店 スタッフA氏)

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