ドライバーと一緒に“育つ”デバイスを公道インプレッション!パイオニア「NP1」の未来予想図に感動!
音声とAIが可能にした4大機能を実際の公道で体験してみた!
「NP1」はカロッツェリアのサイバーナビや、車載用Wi-Fiルーターである「DCT-WR100D」同様、車内向けインターネット接続サービスである「docomo in Car Connect」にも対応します。料金としては550円/日、1650円/月、1万3200円/年のプランが別途かかりますが必要な時に専用アプリから簡単に申し込むことができる点が便利です。
昨今ではサブスクリプションによる音楽&映像配信サービスの活用も増えているのでこれがあれば使い放題になりますので日々のドライブもさらに楽しくなります。
「NP1」のメリットを最も感じることができ、将来性も含め期待できるのがこの機能です。「NP1」はクラウドと接続することで常に進化します。
昨今話題となっているOTA(オーバー・ジ・エアー)により、各種アップデートに対応します。発売段階では運転や位置、そして地図を組み合わせて自車位置周辺の情報を案内してくれる「ドライブトピック」は面白いアプローチと言えます。取材段階では全国約7600箇所の情報が収録されているそうですが、こちらもOTAにより増えていくことは間違いありません。
そしてもうひとつ注目したいのが「ドライブコール」という全く新しい機能です。
後述する専用アプリ「My NP1」に予めお互いの連絡先を登録しておくことで、ドライバー側はカメラとマイク、車外の人はアプリを使って情報を共有することができます。
一例としてはNP1側からの映像や位置情報をスマホ側にリアルタイムで送ることでスマホ側のユーザーはそれを見ながら道案内やアドバイスなどを送ることもできます。双方向なので「NP1」側から「○○さんにドライブコール」と呼びかけてもいいし、その逆も可能です。またこれを活用することで運転が心配な家族、特に初心者や昨今話題になっている高齢者ドライバーなどをリアルタイムに見守ることができるなど使い方は大きく拡がります。
OTAによるアップデートは「NP1」を日々、進化させる重要な機能ですが、すでに2020年春にはAmazonの音声アシスタントである「Alexa(アレクサ)」にも対応予定という点も見逃せません。
また、「NP1」は単体での使用がメインとなっていますが、専用スマホアプリである「My NP1」の実力には驚かされました。
AppleのiOS、GoogleのAndroid OS両方に対応するこのアプリはカスタマイズも含めた各種設定や前述したクラウドに録画された映像の再生やスマホへのダウンロードに対応する優れものです。
その中で特にこれはスゴイ!と感じたのが搭載される「地図画面」です。この地図を使うことで目的地設定やルートの確認、地点登録を行うことができるのですが、何よりも地図画面の作り込みに驚いたのです。
基本は音声案内だけで現状でも十分ですが、「My NP1」を使うと補助的に方向や距離を表示するいわゆる「ターンバイターン」型になります。分岐点に近づくとリアルな地図表示に切り替わりますが、そもそもカーナビのように地図表示も可能なのです。
前述したように音声による案内だけではどうしても心配という人もいると思いますが、この「My NP1」を使えば,その心配も解消されます。
何より、このアプリの地図画面の作り込みが凄すぎで、誤解を恐れずに言うとカロッツェリアのカーナビと同じ位、見やすく高精細なのです。もちろん渋滞情報などもしっかり表示されます。褒めすぎ、と言われるかもしれませんが、このアプリで「NP1」の魅力がさらに高まったことは言うまでもないでしょう。
「NP1」はパイオニアが開発し今後展開していくモビリティAIプラットフォームである「Piomatix」を搭載することで進化していくデバイスです。OTAにより自社だけでなく、他企業とのコラボレーションもすでにスタートしています。
気になる価格ですが、ベーシックプランが通信+サービス利用料1年分付で6万5780円(税込)、バリュープランが通信+サービス利用料3年分付で9万3500円(税込)と、バリュープランの方が、長く使う場合は少しお得(3960円)になります。
これに前述した「車載Wi-Fi」を組み合わせることで完成しますが、プランに関してはユーザーの使い方次第で選ぶと良いでしょう。
気になる取り付けに関しては自分で取り付けも可能ですが、パイオニアは「NP1出張取り付け」というサービスを開始しました。エリア等は徐々に拡がるはずですが、プロによる確実な取り付けは安心感があります。また国産車(レクサス除く)と輸入車に合わせて固定料金制になっている点も安心です。
最後にまとめとしては、「NP1」はまだ生まれたばかりのデバイスなので未知数という印象もあるかもしれません。ただ、これからOTAやクラウド、さらにAIによりドライバーに寄り添うことで、まるで子供の成長を見るように使うことができると期待しています。
そんな「NP1」に惚れてしまった筆者は発表会の当日にオンラインでオーダーを入れました。もちろん「自腹」ですよ(笑)。
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