電気自動車やハイブリッド車だけがエコじゃない! 今すぐできる「エコドライブ」のすすめ

エコドライブは交通安全にもつながっている

6.「ムダなアイドリングはやめよう」

 たとえ停車中でもエンジンがかかっていれば燃料を消費します。いわゆるアイドリングの状態のことですが、10分間で浪費される燃料は130cc程度といわれています。

 少しでも無駄な燃料消費を抑えるためにも、待ち合わせや荷物の積み降ろしなどの駐停車時は、エンジンを切るようにするだけで燃料の消費を抑えることができます。

 ただし、安全性の観点から、交差点で自らエンジンを止める手動アイドリングストップはやめたほうが良いでしょう。

無駄なアイドリングは燃料を消費してしまう
無駄なアイドリングは燃料を消費してしまう

 また、現代のクルマでは基本的に暖機運転は不要で、走りながら暖める「ウォームアップ走行」で十分とされています。極寒冷地など特別な状況を除き、すぐに走り出す習慣を身につけたいところです。

7.「渋滞を避け、余裕をもって出発しよう」

 ストップ&ゴーを繰り返したり、長時間同じ場所にとどまってアイドリングを続ける「渋滞」は、クルマにとって最も非効率的な状況です。

 また、道に迷い余計に走ったり時間をかけてしまったりすることも無駄の極みといえるでしょう。

 1時間のドライブで道に迷い10分ほど余計に走行すると17%程度も燃費が悪化します。

 出発前にルートや渋滞・交通規制などの道路交通情報を確認し、できるかぎりロスを減らす走行ルートを考えるのもエコドライブにつながります。

8.「タイヤの空気圧から始める点検・整備」

 タイヤの空気圧が不足すると接地面が増えることから抵抗も増加。市街地で2%程度、郊外で4%程度燃費が悪化します。

 タイヤの空気圧は1か月で5%程度低下するため、日常的なチェックが必要です。

 また、エンジンオイルが劣化したり、オイルフィルターやエアクリーナーエレメントなどが汚れたりするとエンジンの効率が下がり、燃費に悪影響を及ぼします。定期的な点検・整備を心がけたいところです。

9.「不要な荷物は降ろそう」

 燃費にはクルマ全体の重量が大きく関係します。そのためメーカーの開発陣は血のにじむ努力でグラム単位の軽量化を図っていますが、ユーザーが不要な荷物を積んでしまうとその努力も水の泡です。

 たとえば100kgの荷物を載せて走ると、3%程度も燃費が悪化してしまいます。運ぶ必要のない荷物はクルマから降ろすようにしましょう。

10.「走行の妨げとなる駐車はやめよう」

 ここまでの9項目は自身のクルマの燃費改善やCO2排出量削減にまつわる内容でしたが、最後のひとつはほかのクルマのためです。

 交通の妨げになる場所での駐車は渋滞の原因となり、ほかのクルマの燃費を悪化させてしまいます。

 逆に迷惑駐車の少ない道路では平均速度が向上し、燃費も良くなるという好循環です。他車の妨げになるような場所での駐車はしないという意識が大切です。

※ ※ ※

「エコドライブ10のすすめ」の内容をよく見ると、燃料消費量やCO2排出量を減らすというエコロジー&エコノミーなだけでなく、安全運転にもつながっていることが分かります。

 たとえば穏やかな発進や車間距離の確保は交通事故の可能性を減らし、タイヤの空気圧など定期的な点検・整備は無用なトラブルを回避します。

 不要な荷物を積んで走れば重いぶんだけ制動距離が長くなり、同乗者を不安にさせてしまうこともあります。

 良いこと尽くめのエコドライブ。まずはできることから始めてみてはいかがでしょうか。

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