なぜホンダ「ステップワゴン」がバイク乗りから支持される? ファミリーカーじゃないミニバンの使い方
ステップワゴンがバイク乗りに選ばれるのには理由がある
3代目ステップワゴンをバイク用のトランポとして活用しているTさん(40代・男性)に話を聞いてみました。
「自分の趣味であるダートトラック(未舗装のオーバルコースを周回する競技)では、保安部品を取り外した競技用バイクをコースまで運搬する必要があります。そのため軽トラックかミニバンを改良したトランポがあると便利なんです。
競技用バイクがホンダ製ということもあって、ステップワゴンをトランポ仕様にカスタマイズして乗っています」
実際に、2008年にホンダアクセスから「ミニバイクトランスポーターキット」が販売されたこともあり(現在は生産終了)、ホンダとしてもファミリーユース以上の使い方をすでに想定していたということでしょう。
では、なぜステップワゴンが良くて、同じミドルサイズミニバンのトヨタ「ノアヴォク」や日産「セレナ」ではダメなのでしょうか。
「積み込みに関して、床が低くてフラットというのは重要なポイントなんです。またラゲッジスペース内のサスペンション用の出っ張りが小さいほうが積載しやすく、そういった細かい部分で選別していくと、ステップワゴンはトランポとして最適なんです」(Tさん)
またバイクを車内に積載する場合、走行によって動いたり倒れたりしないようにラチェット式のタイダウンベルトでしっかり固定する必要があるのですが、サードシート用フックなどが流用できるのもトランポとしての実力に影響する部分だといいます。
「ただ、いくら車内が広いとはいっても、サードシートを跳ね上げセカンドシートを限界まで前に出したシートアレンジだけでは大型バイクを乗せるのは厳しいです。
そこで私は、7人乗りのセカンドシートの片側(助手席後ろ)を取り外してしまいました。こうすれば若干斜めにバイクを積載でき、大型バイクも積載可能です」(Tさん)
ちなみにシートを取り付けたままの荷室長は最大で1760mm。250ccクラスのオフロードバイクでも全長2.2m前後あるので、やはりセカンドシートを取り外す必要がありそうです。
「高級バイクとして有名なハーレーなんか2.5m前後までありますから。セカンドシートは取り外す必要がありますが、片側だけならバイク未積載の状態でも5人は乗れ、普段使いできます。慣れればリムジン感覚で楽しいです」
一見難しそうに思えるセカンドシートの取り外しですが、実は根本の固定ボルトを外すだけ。バイクを積載しない場合はボルトを締め直せばシートが取り付けられるというかんたんな作業で済むそうです。
「ツーリングでも、とくに帰りの高速道路では楽をしたいのが本音なんです。その点、クルマをトランポにしておけば、景色のいいところまでクルマで移動して、走ると楽しそうな山道やワインディングはバイクで走り、帰りはまたクルマに積んで帰ることができます」(Tさん)
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ちなみに、ノア/ヴォクシーやセレナを同じようにトランポ仕様にすることも可能ですが、それでもステップワゴンの低床フラットフロアは積み下ろししやすいため、多くのバイク乗りが選ぶのだそうです。
ミニバンは多人数乗車でき、ファミリーユースにも最適なジャンルではありますが、アイデア次第でマルチパーパス(多目的)に使えるジャンルであることが分かりました。
シートを取り外すと乗車定員が変わるので違法ではないでしょうか
3代目…が写真違う
忘れられた存在感か?
このたびはご指摘をいただき、誠にありがとうございます。
修正いたしました。
他の方のコメントにある通り、このTさんは車検証記載の乗車人数を変更しているので構造変更手続きをしないと違法ですよね。
実際に検挙されるか?は別の話ですがね