500万円以上のハチロク!? トヨタ新型「GR86」よりも高い! 35年以上経っても人気衰えず! 豪州のオークションで落札
世界に名が轟くトヨタ「ハチロク」こと「カローラレビン/スプリンタートレノ(AE86型)」がオーストラリアで500万円以上の値がつきました。
新型「GR86」よりも高い「ハチロク」とは
「日本が世界に誇る名車といえばナニ?」と聞かれれば、さまざまな車種の名が挙がります。
そのなかでも世界中のクルマ好きをいまでもときめかせられる車種として通称「ハチロク」こと「カローラレビン/スプリンタートレノ(AE86型)」が存在。
今回、オーストラリアにて1985年式の「スプリンタートレノ」(以下トレノ)がオークションで6万3000豪ドル(約511万円)のプライスが付けられました。
1983年に発売されたAE86は、2021年4月に発表された「GR86」の原点となるモデルです。
レビン/トレノの歴史は、1972年に2代目「カローラ」と姉妹車の初代「スプリンター」の高性能モデルとして、初代「カローラレビン/スプリンタートレノ(TE27型)」の誕生よって始まりました。
その後レビン/トレノは代を重ね、1983年に標準車となるカローラ/スプリンターがFF化されたものの、レビン/トレノ(AE86型)はFRのまま登場しています。
AE86型のボディサイズは全長4180mm-4205mm×全幅1625mm×全高1335mmと、現代のクルマと比べ非常にコンパクトで、全体的に丸みを帯びたスタイリッシュなフォルムが特徴です。
ボディバリエーションは2ドアクーペと3ドアハッチバックが設定され、レビンは固定式ヘッドライト、トレノはリトラクタブルヘッドライトとされ、異なる外観となりました。
内装ではメーターまわりにドライビングに必要なスイッチ類を集約し、ヘッドライトとワイパーのスイッチはコラムでは無くメーター横に設置しています。
パワートレインは上位グレードに、最高出力130馬力、最大トルク15.2kgmを発揮(グロス)する「4A-GEU型」1.6リッター直列4気筒エンジンを搭載し、トランスミッションは5速MTと4速ATを設定。
また、AE86型のマイナーチェンジは2度おこなわれており、前期のI型、II型、後期型に分けられます。
そのほか、モデルライフの最後となる1986年には、トレノのみの特別仕様車「GTアペックス“ブラックリミテッド”」が登場。ブラックの外装色に内装の意匠も専用となるモデルが限定400台で販売されました。
今回、オーストラリアで500万円以上の値が付いたトレノは、1985年に日本で登録され、後年にオーストラリアへ輸入された個体です。
エクステリアは年式相応の小さな石突や小傷が見られますが、レッド/ブラックの2トーンの塗装は全体的に非常に良好な状態で、各部に走行距離に応じた摩耗が見られる程度だといいます。
変更パーツとしては、前後サスペンションにTRD製スプリング&ショック、TRD製のクイックシフトに加えて、TRD製リミテッド・スリップ・デフを装備。
メンテナンス状況は、2021年7月にエンジンオイルとフィルターの交換、ギアボックスとディファレンシャルオイルの交換、パワーステアリング、ブレーキ、クラッチフルードのフルフラッシュと補充がサービス店にておこなわれました。
今回のトレノについて、出品者は次のように話しています。
「このAE86スプリンタートレノは、日本の真のアイコンであり、JDMシーンを世界に知らしめたもっとも影響力のあるクルマのひとつです。
最近では、レースに出ていない、ほぼオリジナルの状態で見つけることは難しくなっていますが、この個体は週末のおもちゃとして、あるいはJDMコレクションとなるものとして、非常に魅力的です」
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日本でも漫画「頭文字D」の影響やドリフトマシンのベース車として人気の高いAE86は、今後も多くのクルマ好きの心を掴みそうです。