「2050年交通事故死者ゼロ」は本当に可能? AIを用いたホンダの最新安全機能を体験!
ホンダは「2050年交通死亡事故死者ゼロ」に向けた取り組みを世界初公開しました。AIを使った安全技術や「Honda SENSING 360」といった最新技術を体験しました。
「交通事故死者ゼロ」を目指すホンダの方針とは
ホンダは2021年11月25日、「2050年交通事故死者ゼロに向けた、先進の将来安全技術」を世界初公開しました。
肝になるのは、AI(人工知能)や通信によるコネクテッド技術です。
そうした最新の安全技術を、ホンダが研究開発を進めているさくらテストコース(栃木県さくら市)で実際に体験してきました。
まず、本田技術研究所の大津啓司社長と、本田技術研究所の先進技術研究所 安心安全・人中心ドメイン統括 高石秀明エグゼクティブチーフエンジニアから、「2050年交通事故死者ゼロ」に向けた具体策が示されました。
第一段階として、2030年までにホンダの二輪車と四輪車が関与する交通事故死者を現在から50%削減することを目指すといいます。
WHO(世界保健機構)によると、直近データである2018年統計では、世界全体での交通事故死者は年間約135万人にも及びます。
このうち、四輪が約39万2000人、二輪が約37万8000人、自転車が約4万1000人、歩行者が約31万人、残りはその他として分類されています。
交通事故死者を国・地域別にみると、もっとも多いインドが約30万人、中国が約25万6000人、欧州が約8万5000人、北米が約4万2000人、そして日本は約5000人(2020年は2839人)となっています。なお、新興国では二輪での死者が多いのが特徴です。
このような事故の実態を踏まえて、ホンダの方針は、先進国向けと新興国向けに分類しています。
先進国では、2030年までに死亡事故シーンを100%カバーする技術を四輪全車種に適用。死亡事故シーンをカバーする割合は、「Honda SENSING」の技術進化と普及の拡大で62%、また歩行者保護・衝突性能強化と先進事故自動通報で38%としています。
一方の新興国では、2030年までに二輪と四輪双方へ安全技術を全機種に適用すると同時に、すべての人に安全教育の機会を提供します。新興国では、二輪や四輪の免許取得を教習所でおこなわない場合もあるからです。
こうしてホンダは2030年までにグローバルで安全技術についてさまざまな方策を進め、その先である2030年から2050年には安全・安心のネットワーク技術により「すべての交通参加者が共存」する世界を目指すといいます。
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