なぜ韓国は「尿素水」不足?ディーゼル車に必須! 日本の乗用/商用に影響は?

最近のディーゼル車には馴染み深い尿素水(アドブルー)ですが、韓国では「尿素水不足」が問題化しています。なぜこのような事態となっているのでしょうか。そして、日本は大丈夫なのでしょうか。

ディーゼル車には必要不可欠な尿素水、なぜ不足している?

 現在、韓国では尿素水の不足によって、産業界へ大きな影響が出ています。
 
 ディーゼル車のユーザーには馴染み深い尿素水ですが、なぜこのような事態となっているのでしょうか。そして、日本は大丈夫なのでしょうか。

日本でもディーゼル車で使われている「尿素水(アドブルー)」(画像はトヨタ「ランドクルーザー」)
日本でもディーゼル車で使われている「尿素水(アドブルー)」(画像はトヨタ「ランドクルーザー」)

 日常生活ではあまり耳にすることのない尿素水ですが、実は一部の自動車ユーザーには欠かせない存在です。

 尿素水とは、尿素と蒸留水を混ぜ合わせた水溶液のことを指しますが、一定の割合で尿素を含んだ高品位のものは「アドブルー(AdBlue)」と呼ばれ登録商標化されています。

 アドブルーとは、これに含まれるアンモニアと排気ガスに含まれる窒素化合物を化学反応させて浄化する「尿素SCRシステム」が搭載されているディーゼル車に必要なものです。

 アドブルーは1000km走行するごとに約1リッターを消費し、空になってしまうとエンジンの始動ができなくなるため、定期的に補充する必要があります。

 一般的なディーゼル車の場合、5000km-1万km程度で補充することになります。

 日本の場合、乗用車におけるディーゼル車比率はそれほど高くなく、販売台数の5%前後です。

 一方、トラックやバスではディーゼル車比率が高く、そうした業務車両に関わるユーザーの方が、アドブルーに馴染みが深いでしょう。

 ディーゼル車のユーザーはもちろんですが、アドブルーを含む尿素水は産業用途での需要も多く、供給が不足してしまうとその影響は計り知れません。

 そのため、尿素水の主原料となるアンモニアは、多くの国で最重要資源のひとつとして、確保が急務となっています。

 韓国で尿素水不足が問題となっている背景にはオーストラリアと中国の関係悪化が挙げられ、その要因として中国最大級の電機メーカー「ファーウェイ」に関する問題や、新型コロナウイルスの発生源に関しての国際調査をオーストラリアが求めたことが背景にあるようです。

 そこで中国も、対立国に対して経済制裁で報復をおこない、オーストラリアに対しては石炭の輸入を禁止するという措置をおこないました。

 これによりオーストラリアは日本円で4000億円を超える損害があったといわれていますが、実はこの経済制裁措置によって中国はさらなる危機を迎えてしまいます。

 中国では、現在でも石炭による火力発電が主流ですが、中国国内での石炭の主要産地である内陸部で豪雨が発生したことにより、石炭の供給が急激に減少してしまい、一部の地域では電力不足に悩まされることになります。

 石炭はアンモニアの精製にも必要不可欠であるため、アンモニアの供給不足も予測されることから、中国はアンモニアの輸出を制限し、国内需要を満たすことにしました。

 韓国はアンモニアのほぼすべてを中国からの輸入に頼っていたため、この一連の中国の動きによってアンモニアの供給がストップし、アンモニア関連の製品、すなわち尿素水が不足してしまったのです。

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コメント

1件のコメント

  1. アドブルーは日本国内でも品薄で価格も高騰しています。
    メーカーは新規受注を見合わせていて、販売店も在庫目的の発注はやめて欲しいと要望してきています。
    尿素水を使わない古いタイプのトラックが見直されるかもしれません。