東京都が「軽自動車税に提言」なぜ? 税格差の適正の見直し求める! 何が問題なのか

N-BOXとフィット、燃費性能だけで比べると大差はない? 税制の差における適正とは

 しかし、例えば軽自動車のベストセラーモデルであるホンダ「N−BOX」のカタログ燃費(WLTCモード)が、21.2km/L(自然吸気)であるのに対し、同じくホンダの「フィット」のカタログ燃費は20.4km/L(ガソリン車)とほとんど差はありません。

 さらにいえば、カタログ燃費が29.4km/Lのフィット(ハイブリッド車)では、軽自動車であるN-BOXよりも燃費が良いにもかかわらず、1.5リッターのエンジンを搭載していることから、現行の税制上では3万500円と、軽自動車の3倍近い自動車税が課税されます。

 実際には、ハイブリッド車には自動車重量税が減税されたりするなどのメリットはありますが、自動車税と軽自動車税に注目すると、税額の違いを説明できるだけの根拠が薄いという都税調の指摘は妥当なものといえそうです。

日本独自の軽自動車。今後はどうなる?
日本独自の軽自動車。今後はどうなる?

 今回の提言は、あくまで「提言」であるため、これをうけて実際に軽自動車税の見直しがおこなわれるかどうかは、都議会などの判断を待たなければなりません。

 ただ,そもそも、軽自動車と普通車の税額差に合理性がないことは以前から指摘されており、軽自動車税の値上げおよび自動車税の値下げはすでに何度かおこなわれています。

※ ※ ※

 税負担が上がることを喜ぶ人はまずいませんが、重要なのは税負担削減を叫ぶことよりも、適正な税負担であることです。

 そういった意味では、現状のクルマの性能に即して税額を検討すること自体は、歓迎すべきことだといえます。

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Writer: PeacockBlue K.K. 瓜生洋明

自動車系インターネット・メディア、大手IT企業、外資系出版社を経て、2017年にPeacock Blue K.K./株式会社ピーコックブルーを創業。グローバルな視点にもとづくビジネスコラムから人文科学の知識を活かしたオリジナルコラムまで、その守備範囲は多岐にわたる。

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