なぜ道路表示を漢字化? 「とまれ」が「止まれ」に変化した訳 2つの意味に相違はあるのか
どうして漢字表記に?「止まれ」に変化した意図とは
では、表記がひらがなではなく、漢字に統一されたのには、どのような意図があるのでしょうか。
まず、前提として法定外表示は前述の通り、運転者に交通規制をわかりやすく伝える役割を持っています。
その点を考慮して、「とまれ」は、走行中に判読できたのが「止」のひと文字だけだったとしても運転者に意味が伝わるとして、「止まれ」に変更されたといわれています。
たとえ、一時停止の標識に気が付かずに、停止線の手前まで走行してしまったとしても「止」のひと文字だけでも認識できれば、運転者はその場所で止まる必要があることを瞬時に理解できるでしょう。
わかりやすさはもちろん、運転者に交通規制の存在や内容を可能な限り、瞬時に知らせることが望ましいとして「とまれ」は漢字表記に変更されたといえます。

場所によっては、まだひらがな表記の「とまれ」も存在します。
今後の変化について、前出の警察庁担当者は「法定外表示の設置については、各都道府県の警察、または道路管理者が、個別の道路交通状況等を踏まえて適切に判断するものと承知しています」といいます。
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ちなみに、一時停止の道路標識自体にも「止まれ」の日本字のみの様式と、外国人にも意味が伝わりやすいように配慮された「STOP」の英字を併記した様式の2種類があります。
今後も標識や標示は、交通規制の実効性をより向上させたり、運転者への伝わりやすくしたりするために変化していくのかもしれません。
一時停止が定められている場所では、表記の仕様にかかわらず、一度完全にクルマを停車させ、安全な走行を心がけましょう。
Writer: Peacock Blue K.K.
東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。











