夏の暑さに耐えたクルマはダメージが蓄積!? 秋にケアしたい3つのポイントとは
夏の暑さに耐えたクルマは疲れがたまっています。酷使した箇所を重点的にメンテナンスしてあげてみてはいかがでしょうか。プロのアドバイスを元に、傷みやすい部分や調子を落としやすい部分のリフレッシュ方法を調査しました。
クルマのどんなところにダメージが蓄積しやすい?
猛暑を乗り越えたクルマは、夏特有のダメージが蓄積されていることがあります。
夏に気になるのは強烈な日差しと高温によるものです。そして秋には日中と夜間の寒暖差による影響を受けやすいともいわれており、いざクルマに乗ろうと思ったらいきなりトラブルという事態になりかねません。
クルマのどのようなところに夏のダメージが蓄積しているのか、傷みやすい箇所とそのチェック方法、さらにリフレッシュ方法を神奈川県で整備工場を経営しているH整備士に教えてもらいました。
普段はあまり重視されず、それでも雨の日には欠かせないワイパー。フロントウインドウと直接触れ合う可動部品であり、もっとも雨風にさらされる消耗部品です。つまり定期的に交換が必要なパーツです。
「夏場の強い日差しに含まれる紫外線と高い気温によって、ゴム製のパーツなどはかなりダメージを受けているケースが多いと思います。全部交換するわけにもいかないでしょうが、外気に触れているワイパーはまずチェックしておきたい箇所です」(H整備士)
ワイパーのゴム部分は、日差しに含まれる紫外線を受けやすいとわれています。紫外線により劣化が進み、硬化することでひび割れやゴムの切れなどが発生しやすくなってしまうのです。
「ワイパーは、ウインドウと接触して雨などを拭き取るゴム部分と、このゴム部分を支えるブレードに分かれているのが一般的です。水分や汚れなどを拭き取るためゴム部分は剥き出しのゴム製品なので非常に傷みやすいんです。
夏の直射日光などで溶けるようなことはありませんが、劣化は進みやすく、定期的に交換しましょう。
本来は半年に1回の交換が望ましいですが、最低限、ワイパーゴム部分だけなら年1回、ブレード込みなら2年に1回は交換してほしいです」(H整備士)
最近では、コーティング剤などが練り込まれ撥水性能を持たせたワイパーゴムなども登場するなど、さまざまなタイプが発売されています。
何より雨天時の走行ではワイパーによる視界確保が非常に重要ですので、動かしても拭きムラが残ったりビビリ音などが発生したら交換タイミングだと認識しておきたいところです。
●バッテリー
現在のクルマは駆動力以外ほぼ電気で稼働しているといっても過言ではなく、とくに夏場はエアコンによって電気を大量に消費しています。そのためバッテリーのダメージが心配されます。
「夏のダメージが大きいパーツとしては、やはりバッテリーが挙げられます。とくに夏はエアコンを使用する時間が長く、発電を担うオルタネーターもフル稼働状態。
しかしこのオルタネーターはエンジン回転数(走行)と連動しており、気持ちよく走行している間は問題ありませんが、渋滞などにハマると回転数が上がらず、結果として発電量が低下します。
エアコン使用で足りなくなった電力はバッテリーから供給されるため、バッテリーへの負荷が高まることになります」(H整備士)
比較的新しいクルマにはメンテナンスフリーバッテリーを搭載しているケースが多いのですが、このメンテナンスフリーバッテリーは普段の手入れを必要としない代わりに、ダメージの蓄積具合や交換のタイミングを把握しにくいといいます。
「メンテナンスフリーバッテリーはプラスチック製の電槽の密封性が高いため、電解液(希硫酸)の蒸発が非常に少ないのが特徴で性能が低下していてもギリギリまで気づかず、いきなり『突然死』を迎えるパターンも多いです。
突然死してから慌てて交換となるケースが多く、そういった事態に秋口は起こりやすいといえます」(H整備士)
ちなみにメンテナンスフリーバッテリーは比較的寿命が長いともいわれていますが、それでも4年持てば良いほうとのこと。
乗り方にもよりますが、2年ごとの車検のタイミングで新品に交換しリフレッシュするのがお勧めだそうです。
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