スズキ新型「ワゴンRスマイル」は背が低い「スペーシア」!? 「ワゴンR」を名乗る2つの理由とは
設計はワゴンRじゃないのになんでワゴンRを名乗る?
気になるのはワゴンRスマイルの車名です。構造的にはワゴンRよりもスペーシアに近いにもかかわらず、どうして「ワゴンR」のシリーズとなったのでしょうか。
開発担当者に尋ねてみると、驚きの秘密を教えてくれました。
開発を始めた当初は「ワゴンRのシリーズになることは決まっていなかった」というのです。
そう聞くとさらに、ワゴンRになった理由が気になるところですが、大きな理由がふたつあります。
ひとつは「女性ユーザーの獲得」です。ワゴンRはハイト系軽自動車のなかでは比較的男性比率が高く、女性ユーザーを増やす施策が求められました。そのアイデアのひとつが、スライドドアを備えて利便性を高めた新型ワゴンRスマイルというわけです。
もうひとつの理由は、「ワゴンRを乗り継ぐユーザーからの買い替えを意識している」ということ。
ワゴンRに全幅の信頼を置くユーザーのなかには、スライドドア車が欲しいと思っても、ワゴンR以外の車種へ乗り換えるには勇気が必要という人が少なくないそうです。
そういったユーザーに対して「ワゴンRの新しいスタイル」として、自信を持ってワゴンRスマイルをおススメできるメリットがあるのです。つまり、ワゴンRからの買い替え需要を狙い、ワゴンRという名前にしたということです。
じつは、こういった手法は自動車販売では少なくありません。
たとえばスズキの「アルトラパン」は車両としては「アルト」とはまったく別ですが、「アルト」ユーザーも素直に受け入れられるようにアルトのシリーズに組み込んでいます。
ダイハツの「ミライース」や「ムーヴキャンバス」にも同じ意味が込められていると考えると、納得の人も多いのではないでしょうか。
Writer: 工藤貴宏
1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。
メーカー的には
ワゴンRは軽ハイトワゴンで、
スペーシアは軽スーパーハイトワゴン
と棲み分けてのシリーズ展開でしょうし、
車体構造的には
見かけ上目立つスライドドアと車体上部の柱部分がスペーシアの構造を元に背を低くしたものですが、
プラットフォームを始め車体下廻りの大半は3車共通だし、
どちらかと言えばスペーシアの方がより近いけど
スペーシア派生として売る理由としては弱い、
なら新たなジャンルとして別の名で売るのもアリな所だけど、
全く新しい名で売るには有名にならず売れないと言ったリスクもある、
高さ的にはワゴンRのハイトワゴンのカテゴリーに入るし、
ワゴンRシリーズのテコ入れの為にもスライドドア付の派生車が求められており
知名度あるワゴンRの追加モデルとしてなら宣伝もしやすいという事もあり
ワゴンRシリーズの新しい派生モデルとしてネーミングされるに落ち着いたという所だよね。