スズキ新型「ワゴンRスマイル」は背が低い「スペーシア」!? 「ワゴンR」を名乗る2つの理由とは
スライドドアを装備した新しい軽自動車としてスズキ「ワゴンRスマイル」が登場しました。同車は「ワゴンR」の名を冠していますが、車両設計は「スペーシア」に近いといいます。なぜワゴンRシリーズになったのでしょうか。
新型ワゴンRスマイルの構造は「スペーシア」に近い!?
これまであまりなかったパッケージングの新型車としてスズキから発売された新型「ワゴンRスマイル」。最大の特徴は、背の高さが「ワゴンR」以上「スペーシア」未満であることと、後席にスライドドアを組み合わせていることです。
そのスタイリングを見て、「ワゴンRと名前が付くけれどワゴンRとはまったく似ていない」と感じた人は少なくないでしょう。
それもそのはず、じつは車体構造はワゴンRではなく、スーパーハイトワゴンのスペーシアに近いのです。
新型ワゴンRスマイルの全高は1695mmと、1650mmのワゴンRより45mm高いものの1785mmのスペーシアに比べると990mmも低く、いわば「ルーフを低くしたスペーシア」といえます。
真横からみるとショルダーライン(サイドウインドウ下端付近の位置)が高めでボンネットに厚みがあり、また開口幅600mmでリアステップ地上高345mmというスライドドアまわりの数値を見ても、スペーシアと共通だということが理解できます。
前席に乗り込むと、高い着座位置のおかげで見晴らしがいいのが特徴的。この着座位置はワゴンRに比べると70mm高いですが、実はスペーシアと同じ。つまりスーパーハイトワゴンと同等の運転感覚になっているのがポイントといえるでしょう。シートも構造もスペーシアと基本的に共通です。
一方で後席の着座位置はワゴンRと同じで、スペーシアに比べると低く設定。床(ワゴンRよりも高い)と着座位置の段差が小さめで、着座姿勢はソファーにゆったりと座るような感覚となります。
その理由は、頭上空間をしっかり確保するため。おかげで後席頭上は、スペーシアより10cmも低いとはとても思えないゆとりがあります。リヤシートの構造は基本的にワゴンRと共通です。
ちなみに、前後席間距離もスペーシアと同一。しかし何を隠そうワゴンRとも共通で、スズキのユーティリティ系モデルは3車とも差が付けられていないのは興味深いところです。
ただし、着座姿勢の違いから同じドライバーが座ったとしても、ワゴンRは運転席のシートスライドがやや後ろ寄りとなり、それに比べると後席足元のゆとりはスペーシアや新型ワゴンRスマイルがリード。といっても、いずれも広いスペースが用意されているので快適です。
メーカー的には
ワゴンRは軽ハイトワゴンで、
スペーシアは軽スーパーハイトワゴン
と棲み分けてのシリーズ展開でしょうし、
車体構造的には
見かけ上目立つスライドドアと車体上部の柱部分がスペーシアの構造を元に背を低くしたものですが、
プラットフォームを始め車体下廻りの大半は3車共通だし、
どちらかと言えばスペーシアの方がより近いけど
スペーシア派生として売る理由としては弱い、
なら新たなジャンルとして別の名で売るのもアリな所だけど、
全く新しい名で売るには有名にならず売れないと言ったリスクもある、
高さ的にはワゴンRのハイトワゴンのカテゴリーに入るし、
ワゴンRシリーズのテコ入れの為にもスライドドア付の派生車が求められており
知名度あるワゴンRの追加モデルとしてなら宣伝もしやすいという事もあり
ワゴンRシリーズの新しい派生モデルとしてネーミングされるに落ち着いたという所だよね。