窓開けは手動でクルクル! 昔のドライブは不便だった!? 懐かしの昭和のドライブ風景とは

1964年の東京オリンピック以降にマイカーが普及し始めましたが、当時は今と違って、ドライブでは不便なことがいろいろありました。昭和のドライブはどのようなところが大変だったのでしょうか。

昭和のドライブはクルマに乗る前に点検が必須!

 新型コロナ禍以降、密にならずに移動できる手段としてクルマの利用が増えています。

 そんななか、自家用車はもちろん、レンタカーやカーシェアを利用する人もおり、最近では月額使用料を払ってクルマに乗る「サブスクリプション」といったサービスも登場。

 これまでの所有から、シェアやサブスクといった新たなクルマの利用形態が広まりつつあります。

いまより大変だった昭和のドライブ(イメージ)
いまより大変だった昭和のドライブ(イメージ)

 そもそも日本でマイカーが普及し始めたのは、ちょうど前回の東京オリンピック(1964年)のあとからでした。

 当時は多くの人がクルマの維持に慣れていなかったので、メンテナンスなどは失敗しながら学んでいったものです。

 そこで、かつてのクルマのメンテナンス方法や運転テクニックなど、いまでは廃れたものについてまとめてみました。

●走行前のクルマの点検

 現代でも走行前のクルマの点検は必要ですが、かつてはとくにドライブなど長距離を走る前にはとくにエンジン回りの点検は重要でした。

 現在ではエンジンオイルが燃えて減っていくケースは稀ですが、昔はそうではありません。

 エンジン部品の精度や材質といった製造時の問題や、耐久性も今ほど高くなく、シリンダーヘッドのバルブ部分からエンジンの燃焼室にオイルが入ってしまう「オイル下がり」や、ピストンリングがオイルをかき落とせずに、やはり燃焼室で燃えてしまう「オイル上がり」が起こることが度々あったのです。

 遠出前にはエンジンオイルの量を点検し、減っている場合には補充するのでした。

 また、現代のクルマは膨張したエンジン冷却水を一時的にリザーブタンクに蓄えており、そのため量が減りにくく点検も目視で済みます。

 しかし昔のクルマは、リザーブタンクが備え付けられておらず、エンジンをかけたときに冷却水が膨張し、そのときに漏れた分を排出されたらそれでちょうどよい量になる、としていたのです。

 しかしドライバーが定期点検を怠けていると、思っていた以上に冷却水量が減っていることがありました。そこで遠出の前に冷却水量を点検し、減っていれば補充が必要でした。

 このときに水を補充してしまうと冷却水中のさび止め剤の濃度が低下して効果を失い、エンジンやラジエーターを含む冷却水路を錆びさせてしまって深刻なオーバーヒートを起こすこともありました。

 エアフィルターの点検も欠かせません。未舗装の道路が多かったために、エアフィルターにはごみやほこりがたまりがちでした。

 遠出の際には高速道路を使ったり山に行ったりすることがあることから、エンジンパワーが求められます。

 エンジンがたくさんの空気を吸い込む必要がありますので、ドライバーは出かける前にエアフィルターを清掃したものでした。

 そのため、エアフィルターは誰でも簡単に取り外せるように、フタは手締めが可能な蝶ねじで止められていたのでした。

 本格的なドライバーになると、スパークプラグの点検や清掃もしていました。

 車載工具にはスパークプラグを外すプラグレンチも備えられており、ドライバーが日常的に点検する項目だったのです。

 スパークプラグの寿命は現代の長寿命型と異なり、せいぜい2万kmから3万km。定期的にスパークプラグを取り外して減り具合を点検したり、ワイヤーブラシで磨いたものでした。

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