見た目はレトロで中身は最新! 新車で買えるクラシカルなクルマの魅力とは

クラシックテイストは軽で個性を演出するのにうってつけ

●ダイハツ「ムーヴ キャンバス」

 クラシックテイスト(レトロ調)のクルマは、ボディサイズに制限がある軽自動車にとっては個性を演出する大切な手法として定期的に採用されてきました。

 これまでもクラシックなスタイルの軽自動車はありましたが、それよりさらに一歩踏み込んだのがダイハツ「ムーヴ キャンバス」です。

ダイハツ「ムーヴキャンバス」
ダイハツ「ムーヴキャンバス」

 ダイハツの大黒柱「ムーヴ」の一員でありながら、2016年にシリーズ初となるスライドドアを採用してラインナップに追加。

 開発コンセプトが「ライフスタイルを楽しむ女性に寄り添うミニバス」で、スーパーハイトワゴンのようなファミリー向けではなく、見た目にもこだわった柔らかいフォルムで仕立てられています。

 全長3395mm×全幅1475mm×全高1655mmと軽規格いっぱいのボディに、52馬力の660cc自然吸気エンジンを搭載。駆動方式はFFと4WDは選択可能ですが、ターボエンジン搭載モデルがないことからもこのクルマのキャラクターが分かります。

 適度に丸みを帯びさせつつもシンプルな水平基調をベースにしたエクステリアデザインは、往年の名車VW「タイプ2」に通じる愛らしさがあります。

 さらに、2トーンカラーのバリエーションも豊富で、モノトーンよりもクラシックなテイストを感じさせます。

 インテリアも直線と曲線を上手に融合させたシンプルなもの。それでいて、左右独立式スライド機構を盛り込んだリアシート下のデッドスペースには「置きラクボックス」と名付けられた収納ボックスを設置するなど、細部にまで実用的なアイデアも盛り込まれました。

 先進安全運転支援システムの最新型「スマートアシスト III」も搭載されており、安全性も確保。

 女性がメインターゲットとなりますが、男性が乗っても違和感はありません。むしろパワーや速さから解放され、扱いやすいNAエンジンでのんびりトコトコ走るのも良いのではないでしょうか。

●マツダ「ロードスター RF」

 世界に誇るライトウェイトスポーツといえば、マツダ「ロードスター」です。

 手頃なサイズの2シーターオープンボディや適度にパワフルなエンジン、そしてFRによって、「人馬一体」を実現。MTと組み合わせて乗りたくなる、走る楽しさを追求したスポーツカーです。

 そんなロードスターも1989年の登場から歴史を重ね、3代目でエンジンを2リッターに拡大してパワーや走行性能はアップしましたが、ロードスターが大切にする一体感や軽快感が薄れてしまったのも事実。

 そこで2015年に登場した4代目では、再び1.5リッターエンジンへと排気量を下げ、原点回帰を目指しました。

 一方で、やはりもっとパワーが欲しかったり、クーペを求めるユーザーがいるのも事実。そこでマツダが出したひとつの答えが、座席の上部のみ開閉できる、セミオープンのファストバックスタイルクーペの「ロードスター RF」の設定です。

 ボディをオープンからクーペの電動タルガトップにすることで剛性を向上させるとともに、1.5リッターよりパワフルな184馬力の2リッターエンジンを搭載して新たな層にもアピールできるモデルとなっています。

 このタルガトップとファストバック(リアにトランクがある)スタイルのクーペとの組み合わせは、1950年代から1960年代のライトウェイトスポーツでもよく採用されたスタイルで、全長3915mm×全幅1735mm×全高1245mmの有機的でグラマラスなラインのロードスターのキャラクターをさらに魅力的に見せています。

 世界的に見てもこのサイズでこの価格帯のスポーツカーは非常に少なく、どことなくノスタルジックなデザインは、往年の名車のどれにも似ていないけれど意匠は受け継いでいる、精神的なクラシックテイストにあふれる1台。

 こんな洒落たスポーツカーをさりげなく乗りこなしたいものです。

※ ※ ※

 クラシックテイストという手法が話題になったのは、1985年の東京モーターショーに出展されて話題となった日産の「パイクカー」シリーズの第1弾「Be-1」あたりからでしょう。

 当時販売されていた「マーチ」(初代)の基本コンポーネンツを使用し、外装と内装をデザイン性の高いものに変更させるという手法は、バブル前の好景気を背景に人々が欲しいものにお金を使う時代ともマッチし、大人気になりました。

 その後「S-CARGO」「フィガロ」「ラシーン」へと続き、どこか懐かしくも新鮮なクラシックテイストのシリーズが大ヒットしました。

 その後、クラシックテイストというスタイルは、グレードやバリエーションのひとつとして継承され、とくに軽自動車ではよく採用されています。

 サイズやパワートレインにも制約があり、思い切った差がつけにくい軽自動車界にとっては、パーツの変更で個性を演出できるとあって、オーナーの満足度も高いようです。

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