1億円なら安い! サリーン「S7 LM」は「コルベット」や「バイパー」以上のアメリカン・スーパースポーツだ

1億円オーバーのサリーン「S7 LM」とは

 S7の圧倒的な戦績を記念し、またS7の理想形を求めてサリーンが開発したのが、今回RMサザビーズのペブルビーチ・オークションに出品された「S7LM」だ。

サリーン「S7 LM」は7台の限定車として生産、もしくはバージョンアップする計画だったが、実際にその作業がおこなわれたのは3台のみにとどまった
サリーン「S7 LM」は7台の限定車として生産、もしくはバージョンアップする計画だったが、実際にその作業がおこなわれたのは3台のみにとどまった

●2007 サリーン「S7 LM」

 サリーンは7台の限定車として生産、もしくはバージョンアップする計画だったが、実際にその作業がおこなわれたのは3台のみにとどまった。

 出品車はもともと2007年にデリバリーされたS7をベースに、2018年にLMのスペックへとモディファイされた個体で、カスタマーの希望からなのか「LM-007」のシリアルを持っている。

 新たに搭載されたエンジンは、ツインターボの再設計や吸気プレナム、軽量なアルミマニフォールドなどの装着で、1000psから1300psまでのパワーを選択することができ、1300ps仕様の場合、その最高速度は6速MTとの組み合わせで380km/hを超えると報告されている。

 エクステリアもより戦闘的な雰囲気へと変化している。レース活動中に開発されたリアのダブルウイングやリアのリップスポイラーとディフューザー、サイドスカート、エアベント、専用のアンダーボディ等々のアイテムで、ダウンフォースは大幅に向上することになった。

 ホイールはフロントが19インチ、リアが20インチのセンターロック式で、これにはミシュラン製のパイロットスーパースポーツタイヤが組み合わされている。サスペンションはダブルウィッシュボーン式で、これにアルミコイルオーバーダンパーが採用されている。

 ブラック・レザーで整えられたアルカンターラ・スパルコのシートに象徴されるように、インテリアのコンディションも素晴らしい。なぜならこのS7LMは、2018年に製作されてからの走行距離は、わずかに290km未満なのである。

 オークショネアが掲げたエスティメートは、80万−100万ドル(邦貨換算約8800万-1億1000万円)であったが、落札価格はそれをわずかに上回る102万2500ドル(邦貨換算約1億1300万円)であった。生産台数の少なさから見ても、今後さらに価値が上がることを期待させる1台である。

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