タイヤの横にぽっこりした膨らみ発生! これは何? どうすればいいの?

タイヤがパンクした場合、1本交換するか、4本交換するべきか

 もうひとつ考えられるのは、空気圧不足で走行したケースです。

 もちろん完全にパンクして空気圧ゼロで走行したら、数km走っただけでサイドウオールはボロボロになってしまいます。また空気圧が規定値より大幅に低い状態で長い距離を走ったら、サイドウオール内部のカーカスが切れてしまうこともあるのです。

空気圧が低いまま走行すると、タイヤがパンクするリスクも高くなる
空気圧が低いまま走行すると、タイヤがパンクするリスクも高くなる

 路面に接するときにはサイドウオールが折り曲がり、回転して上にいったら真っ直ぐに伸び、また下になって折り曲がることを繰り返すために糸が疲労して切れてしまうのです。

「バルジデント(Bulge=膨らみ、Dent=凹み)」と呼ばれるサイドウオールの凹凸もありますが、こちらは走行上の支障はないので、「ピンチカット」とは見分けなくてはなりません。まったく走行していない新品タイヤにも出ているものもあるのが「バルジデント」です。

 これはタイヤ内部の構造上出てしまうもので、まったく気にしなくてもいいものです。

 ちょっと難しい話をすると、カーカスはタイヤ内部で連続しています。タイヤを横から見たときに、中央から放射線状に広がる方向に糸が向いているから「ラジアル(放射線状)タイヤ」と呼ばれます。そのカーカスの繋ぎ目の部分で凸凹が出てしまうため、カーカスが複数枚ある場合には、タイヤを作るときに繋ぎ目の場所をずらすようにしていますが、それでも目立つこともあるのです。

 バルジデントは空気を入れてないときにはわかりませんが、空気を入れ、中から圧力が加わるとサイドウオールの剛性の違いから、普通は帯状に見えてきます。ただし、タンコブのような円形か楕円形に現れる「ピンチカット」とは違うので、ひと目で見分けられます。もし心配ならば、プロであるタイヤショップで確認してもらうと安心です。

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 では、タイヤの損傷によって交換する場合に、1本だけ替えるのか、4本いっぺんに替えるのか、どちらが良いのでしょうか。

タイヤ交換の様子。溝の深さが4mm以下ならば4本交換することをオススメする
タイヤ交換の様子。溝の深さが4mm以下ならば4本交換することをオススメする

 もちろん経済的には1本だけ交換するほうが安いし、安全性を考えると4本交換になるでしょう。筆者のお勧めは、もちろん4本全部替えることです。

 とくに雨の日の安全性は、1本だけ交換するときに比べて格段に良くなります。1本だけ別ブランドのタイヤになると、さらに性能上のばらつきも出てしまうので、緊急時以外はお勧めできません。

 安全性と経済性の両方を考慮した案としては、溝深さが5分山(4mm)以下だったら4本取り換える。それ以上の溝があり、同じブランド、同じサイズが用意できるならば1本交換でもよいかもしれません。

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