【限定8台】幻のランチア「デルタ・エヴォ」計画始動! マルティーニカラーで蘇る

現代の技術で、ミキ・ビアジオンが考えるデルタEvoの進化型が実現となる

 チェーナと再会し、エヴォルツィオーネの話をしている内に、Evo3の現代版を作ってみたいという思いが湧き上がったミキ。

 ミキにとって、ランチア・デルタとの生活は忘れることができない思い出だ。当時自分が乗っていたデルタが、「現在のマテリアルと技術を使って生まれ変わったらどうなるだろう」と、かねてから心の内にあった。チェーナの正確なデルタの記憶に触れたことで、Evoプロジェクトを立ちあげることを決断する。

現在ここで「Delta Evo Martini Racing」の製作が進められている
現在ここで「Delta Evo Martini Racing」の製作が進められている

●ベースは、1994年式の「デルタ」

 こうして1994年のデルタをベースに、ミキのEvoプロジェクトはスタートした。

 スタイルはオリジナルのデルタを継承し、メカニカルな部分はオリジナルのキャラクターを元に現代の法規を念頭に最新のマテリアルを使用し、性能・安全性を重視した。

 デルタには欠かせない、マルティーニカラーはどうするかという問題が残った。ブルー、水色、赤のラインがデルタに入ることによってあの時の感動が蘇る。早速Martini & Rossi社との話し合いが始まり、公式にマルティーニカラーが採用となった。

 そして、Delta Evo Martini Racingは限定8台で、白、ブルー、赤、ゴールド、黒の5色で生産されることが決まった。

 現在、クルマはクーネオの工場で製作中である。2021年10月にパドヴァでおこなわれる「Auto Moto d’Depoca」において、実車が発表される予定だ。

●現代の技術でアップデートされる「Evo」

 ミキのレース経験をベースに、シャシの捻れ剛性をアップ、車内は防音が施され、エスクルシーブのアルカンターラを使用したスパルコのシート、ペダル、ギアシフト、ステアリングはレース仕様が採用された。

 エンジンはグループAを基本に、モータースポーツ用ECUマップにスイッチで変更可能となっている。

 ベースの最高出力は220psで、スポーツバージョンは340psとなる。マフラーはバイパスバルブ付きの直径70mmの排気管を装備。

 トラスミッションは構造補強と新しいギアを採用し、ツインプレートクラッチを使用。ステアリングはグループA形式のダイレクトタイプステアリングギアボックスが使われることになった。

 ブレーキは強化型のブレンボブレーキシステム、ローター径はフロント332mm、リア300mmだ。

 サスペンションはリバウンドとコンプレッションで10ポジションに調整可能なビルシュタインダンパー、そして強化されたサイレントブロックを採用し、グループAから派生したリアサスペンション補強バーが装備されている

 ホイールは17、または18インチでタイヤはミシェランのパイロットスポーツ4タイヤがセットされる。

 エクステリアはエスクルーシブのマルティーニのカラーリングをまとい、フロントのヘッドライト周りはすべてブラックに、そしてグループA使用のバックミラーはカーボン製となっている。

* * *

 現在製作中のDelta Evo Martini Racing の10月の実車デビューが楽しみだ。このプロジェクトはレストモッドではなく、スペシャルモデルというべきか? またはデルタと共に走ったミキ・ビアジョンの夢のクルマか……。ミキによると、すでに4台の予約が入っているという。

【画像】8台限定の「デルタEvo」のカラーリングとは(23枚)

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2件のコメント

  1. ミキ・ビアジョン→ミキ・ピアシオンです。

    • このたびはご指摘をいただき、誠にありがとうございます。
      修正いたしました。

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