ドアミラーが「クモの巣 地獄」 なぜクモはミラーに巣を張りたがるのか
クルマのドアミラー(サイドミラー)にクモの巣が張られるという出来事が意外とあるようです。では、なぜクモはドアミラーに巣を作るのでしょうか。
ドアミラー(サイドミラー)のクモの巣をどうして何度も作られてしまうのか
SNSでは、クルマのドアミラー(サイドミラー)にクモの巣が張られて困っている人が一定数見受けられます。
クモの巣は、一度取り除いてもすぐに新たに作られてしまうなどやっかいな存在です。クモの巣を除去するにはどうすれば良いのでしょうか。
SNSでは「左側のサイドミラーにだけ、ほぼいつも蜘蛛の巣が出来ているのはなぜだろう?」「蜘蛛の巣を払っても払っても一晩経てばまたドアミラーに。周囲は木ばかりなのに何で?」など、クモに巣を張られた被害を報告している人が見受けられ、除去しきれないクモの巣に悩んでいる人が多いようです。
何度除去してもクモが巣を作る場合は、ドアミラーのなかなどにクモがいるケースが多いとされています。
実際にSNSでも、1か月ほどクモの巣に悩んだ後、「一匹視認できました。どうしようか、これ」と、クモを発見できた投稿も見られました。
では、なぜドアミラーにはクモが住み着きやすいのでしょうか。
クモは姿、形から嫌な印象が持たれることの多いですが、毒グモを除いては農作物などに影響を与える害虫を捕食するため、益虫とされています。
クモは生きている生物しか食べないため、粘着力のある巣を張って、巣に引っかかった昆虫などをエサとしています。
巣はエサである昆虫が飛んでくる場所に作られ、クモはエサが飛んでくる場所に何度も巣を作る習性があります。
SNSの声で多く見られた、「クモの巣を何度取り除いても、すぐに巣が作られる」という悩みは、こうしたクモの習性が原因といえそうです。
また、クモは瞬時にジャンプができる能力をもつほか、飢餓にも強く、一度、エサを捕食できれば2週間は生きることができます。
一方で、寒さや暑さなど極端な気温には弱く、とくに寒さには弱くて冬の間は仮死状態となるほどです。
クモの特徴を考えると、ドアミラーにクモが住み着いてしまうのは、草木がある場所の近くにクルマを停めた際に、クモがクルマに飛び移ってきていることが原因といえそうです。
では、何度取り除いてもすぐにサイドミラーに作られてしまうクモの巣を完全に除去するためにはどうすれば良いでしょうか。
クモを駆除するのであれば、殺虫剤を利用すれば良さそうですが、そう簡単には解決しません。
殺虫剤の取扱説明書にも記載されていますが、安易に殺虫剤を利用し、薬剤がクルマにかかってしまうと塗装がはがれたり、変色する危険があるためです。
その場合は、綿棒などに薬剤をとり、あまり目立たないところで塗装にダメージがあるかを確認するのもひとつの方法です。
また、マスキングテープや新聞紙などで塗装部分をしっかりと保護してから、クモの駆除を行うと、塗装に与えるダメージが軽減できます。
殺虫剤にはクモを駆除する成分だけでなく、クモを寄りつきづらくするための成分も含まれているので、クモの巣対策にもなります。
クルマの塗装面が心配な場合は、サイドミラーを分解して、内部を掃除することでなかにいるクモを駆除する方法もあります。
クモの巣対策には、クモがドアミラーに住み着かないように事前の対策も欠かせません。
そのためには、木々に囲まれた場所や草に覆われた場所などには極力駐車しないようにするのが良いでしょう。
クモは木の枝からクルマに飛びついてきたり、草からタイヤをつたってクルマによじ登ってきます。こうした場所はクモのエサとなるような虫もたくさんいます。
夜間にクルマを停めているときに、クモが巣を作ってエサを捕食すれば、一度、巣を作った場所に何度も巣を作る可能性が高まります。
街灯などの夜間に虫が集まる場所も同様です。最近では、虫が来ない「LED照明」となっている街灯も多いですが、昔のままの蛍光灯の街灯も数多く存在します。
ドライバーからクモの駆除のためにドアミラーの分解をおこなった経験のある神奈川県内の自動車整備会社の担当者は、以下のように話します。
「依頼があったクルマでは、ドアミラーを分解するとなかにクモの巣がぎっしりと詰まっていました。
クモの巣を防ぐには、虫が集まりにくい場所に駐車をするよう心がけることがポイントです。
それが難しい場合は、サイドミラーをたたんでから駐車をすると、クモは巣を作りにくくなるので効果はあります」
※ ※ ※
クルマのドアミラーに一度でもクモの巣ができれば、クモの巣を除去してはすぐに作られる可能性があります。
クモの巣を作らないためには、クルマを虫が集まらない場所に停めたり、駐停車の際にはドアミラーを畳むなどの対策が必要です。
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