【1033馬力】フェラーリ「SF90」をチューニング! ノビテックのファーストステップとは

フェラーリのお膝元であるフィオラーノ・テストコースで、歴代市販モデル最速の「SF90ストラダーレ」を、ノビテックが大胆チューニングした。

0-100km/h加速2.5秒を実現したノビテック

 フェラーリが自社のF1チーム、「スクーデリア・フェラーリ」の創立90周年を記念して発表した「SF90ストラダーレ」は、同時にICE(内燃エンジン)と、3つのエレクトリック・モーターの組み合わせにより、PHEVの概念を本格的なスーパースポーツのレベルにまで高めたモデルだ。

 ノビテックは、これまでもその高い技術力をもって、マラネロの世界有数なスーパースポーツ・メーカーであるフェラーリをベースに、さらに高性能なモデルを製作してきた。

 ノビテックが手がけたSF90ストラダーレは、0-100km/h加速2.5秒、最高速は340km/h以上の領域に達成した。今回、SF90ストラダーレに、ノビテックはどのような手腕を発揮するというのだろうか。

ノーマルの1000ps(ICE=780ps+エレクトリック・モーター220ps)から1033psにパワーアップしたノビテックの「SF90ストラダーレ」
ノーマルの1000ps(ICE=780ps+エレクトリック・モーター220ps)から1033psにパワーアップしたノビテックの「SF90ストラダーレ」

●まず、はじめに1033psにアップ

 最初のチューニングステップとしてノビテックは、ミッドシップに搭載される4リッターV型8気筒ツインターボエンジンに、さらに排気効率の高い高性能エグゾーストシステムと金属触媒を装着。これによってシステム出力は、ノーマルの1000ps(ICE=780ps+エレクトリック・モーター220ps)から1033psに増加。ピークトルクに至っては、858Nmを得ることに成功している。

 さらなるパワーユニットの強化プログラムや、エアロダイナミクスの強化キットは現在開発中だが、外観は20インチと21インチのハイテク鍛造ホイールとスポーツスプリングを装着したことで、すでに最適化されたような印象も強い。

 前後のサスペンションは、ノビテック・スポーツスプリングを備えたもので、これを装着することでフロントは30mm、リアは25mm車高がローダウンする。

 ホイールは、アメリカのVossen社製の「NF10」をセット。このホイールは、カスタマーが72色のなかから好みのカラーを選択することができるものだ。インテリアの配色や素材も、このホイールと同様に、実質的には無限大の選択がカスタマーには与えられている。

 SF90ストラダーレのハイブリッドパワートレインの特徴は、スリリングなサウンドとパフォーマンスを両立させたことにある。このためにドイツの精工スペシャリストのパワープラントエンジニアは、100セルの金属触媒と112mm径のステンレススチールパイプの精巧に調整された高性能排気システムを開発。ターボシステムのさらなる効率化に貢献している。

 また、マフラー出口のエンド部分はカーボンで装飾されている。

●チューナーが試される時代到来

 フェラーリにとっては新時代を象徴する1台となるSF90ストラダーレは、PHEVのシステムを持ち、フロントに左右2基のエレクトリック・モーターを持つこれまでにはなかった最新世代のフェラーリだ。

 ついにエレクトリックの世界に舵を切ったフェラーリにどこまで追いつけるのか、これからチューニング・メーカーの実力が試される時代になるだろう。

【画像】ただならぬオーラをまとったノビテックの「SF90ストラダーレ」(9枚)

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