ガソリン価格はなぜ上昇? コロナ禍のなか高騰を続けるその理由とは

これからの夏休みシーズンでガソリン価格はどう動く?

 しかし、アメリカを中心としたシェールオイル(地下深くの泥岩に含まれている有機物を加工して取り出すオイル)採掘技術が進み、低コストでの生産ができるようになったことで、原油価格は一定の水準で頭打ちになるという見方がありました。今回の原油高には、そうしたシェールオイルの動向は影響しなかったのでしょうか。

ガソリンも軽油も、原油を精製して作られる
ガソリンも軽油も、原油を精製して作られる

「2010年まで、1バレルあたり100ドルを超える水準で動いていた原油価格が、2011年に突然50ドル前後まで暴落したのは、シェールオイルの増産が大きく影響したことによるものです。以降も、原油が値上がり基調になると、シェールオイルの増産が追いつき、価格の上昇をとどめる傾向がありました。

 しかし不思議なことに、今回はシェールオイルの生産回復の動きが鈍いのです。採掘業者の資金がショートしているとか、アメリカの脱炭素の流れのなかでシェールオイル採掘への新規投資が抑制されているからといった説はありますが、本当の理由はよくわかっていません」

 その一方で、原油産出国で構成されるOPECプラスの生産調整はうまくいっていることが、原油高につながっているそうです。

「昨年のコロナ禍での需要減に対応するため、OPECプラスは協調して減産しました。その足並みが揃ったことで、価格の上昇がここまで続いているとみられます」

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 そしていまもっとも気になるのが、これからの夏休みシーズンに、こうしたガソリン価格の上昇がさらに続くのかということです。

「じつは原油価格はやや不透明な情勢にあります。まずは新型コロナウイルス変異株による感染再拡大への懸念です。たとえばイギリスでは経済活動回復とともに増加する感染者が国民に不安を招いています。そしてもうひとつは、OPECプラスが先日決定した協調減産の削減(増産)です。これに市場がどう反応するか、現段階では先行き不透明といわざるをえません。そのため今後ガソリン価格が上昇するか、下降に転じるかも判断が難しいところです」

 つい先だって、高速道路各社はETC休日割引の適用除外を8月22日(日)まで延長することを決めたばかり。もしガソリン価格の高止まりがこのまま続けば、夏休みシーズンのお出かけはちょっと財布に厳しいものになりそうです。

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