新型「300系 ランクル」登場で注目! トヨタの本格クロカン車5選
日本時間2021年6月10日に、トヨタは14年ぶりとなる新型「ランドクルーザー」を発表しました。そこで、新型登場を記念して、トヨタの歴代クロカン車のなかから、とくに印象的なモデルを5車種ピックアップして紹介します。
スタイリッシュなモデルと究極のクロカン車とは?
●FJクルーザー

前述のライトデューティ系に属するモデルが、現在もラインナップされている「ランドクルーザー プラド」です。
もともとは70系をレジャーユースに特化した「ランドクルーザー ワゴン」として1985年に誕生。その後、1990年に2代目が登場し、ランドクルーザー プラドに車名が変わり、現在に至るコンセプトが確立されました。
そして、3代目プラドのラダーフレームを利用して開発されたのが、2006年に北米専用車としてデビューした「FJクルーザー」で、2010年から国内でも販売を開始。
外観はプラドとはまったく異なるデザインで、ネオクラシックなボディを架装。一見すると「パイクカー」のようですが、中身は本格的クロスカントリー4WD車です。
丸目2灯のヘッドライトやトヨタのCIマークを使わずグリル前面に配された「TOYOTA」のロゴ、ホワイトにカラーリングされたルーフなど、40系をオマージュしています。
また、クラシカルな雰囲気がある一方で最新の機構を融合させており、前後方向に開く観音開きのサイドドアが特徴的です。
パワートレインは国内仕様では4リッターV型6気筒エンジンと5速ATを組み合せた4WDのみでしたが、海外ではFRモデルや6速MTモデル(4WDのみ)も設定されています。
国内外でヒットしたFJクルーザーですが、2014年に北米での販売が終了。日本を含め多くの国でも次々と販売を終了しましたが、南アフリカや中東では現在も新車の販売が継続されています。
●メガクルーザー

最後に紹介するのは、ランドクルーザー以上の悪路走破性を実現した究極のオフローダーである「メガクルーザー」です。
1996年に発売されたメガクルーザーは、大規模災害時の人命救助などの任務を迅速に遂行するために開発された、陸上自衛隊の「高機動車」をベースとした民生モデルです。
ボディサイズは全長5090mm×全幅2170mm×全高2075mmと、まさに巨体ですが、狭い場所でも機動力が発揮できるように最大12度の逆位相4WS(4輪操舵)を装備し、最小回転半径は5.6mを実現。これは現行モデルの「アルファード ハイブリッド」と同じ値です。
搭載されたエンジンは4.1リッター4気筒ターボディーゼルのみ。最高出力170馬力、最大トルク43.0kgmとトルクを重視した仕様で、組み合わされるトランスミッションは4速ATです。
駆動方式はフルタイム4WDで、前後デフロック付きのトルセンLSD、後輪にはオプションでタイヤ空気圧調節機能も装着可能とするなど、あらゆる悪路を想定しています。
メガクルーザーは2002年に販売を終えていますが、高機動車は現在も継続して自衛隊に納入されており、災害時を中心に活躍しています。
※ ※ ※
ランドクルーザーやスズキ「ジムニー」に代表される本格的なクロスカントリー車は、日本の道路環境ではその性能をフルに発揮できる機会は少ないでしょう。
しかし、今も新車、中古車ともに高い人気を誇っています。
今度の300系 ランドクルーザーも日本ではオーバースペックといえますが、スーパーカーと同じく、機能美ともいえる魅力があるのではないでしょうか。
Writer: くるまのニュース編集部
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