コンビニでよく見る「鍵付けっぱ&エンジン掛けっぱ」は違反? 全国で「無施錠」が横行する理由
駐車場の付いているコンビニなどに行くと「クルマの施錠をしていない」もしくは「エンジンを掛けっぱなし」という人を見かけることがあります。このような行為は問題無いのでしょうか。
「鍵を付けたまま」もしくは「エンジンを掛けっぱなし」は違反?
クルマの運転シーンにおいて地域性が見られるものがあります。
例えば、クルマで出かけた際に駐車をして離れる際、「鍵を閉める」というのは一般的で、仮に無施錠でいると、車上ねらいの被害に遭いやすくなります。
しかし、駐車時に施錠をしないままクルマを離れるもしくは、エンジンを掛けたままクルマから離れる人を見受けますが、問題は無いのでしょうか。
埼玉県警察が公表している「車上ねらいの発生状況」の10年間の推移のデータをみると、2011年では7591件あった車上ねらい(車上荒らし)は、2013年では5028件、2016年では4467件、2019年では3022件と、右肩下がりで数値が減少しているものの、2020年では2182件と、1日平均約6件もの車上ねらいが発生しています。
そのうち、クルマの施錠の有無のデータをみると、施錠をしていたのに被害を受けた割合が34.9%なのに比べ、無施錠による被害の割合が65.1%を占めており、6割以上の人が無施錠の状態の場合に車上ねらいの被害に遭っているということが分かります。
このように、無施錠での車上荒らしは多いようで、とくにコンビニなどの短時間の用事の場合だと、鍵をつけたままの状態で駐車をして買い物する人もいるようです。
SNSでは、「MASA【86】さん(@fc3s1222)」さんが、以下のような投稿をおこなっています。
「地元が田舎だなぁ~と思う瞬間。コンビニに来た原付がカギ差し込んだまま、買い物に行く。車もアイドリング状態や窓全開で買い物に行く。田舎は平和だなぁ~」
この投稿について、MASA【86】さんに話を伺うと、「アイドリングのままコンビニへ行く光景は良く見かけます。窓全開でアイドリングなども見たことあるので、セキュリティなんて微塵も感じないときはあります」と話します。
また、実際に過去にエンジンを掛けっぱなしでコンビニに買い物をしたことのある男性は次のように語っています。
「元々、群馬県に住んでいましたが、その頃は周囲の人も含めてコンビニなどの短時間の買い物ではエンジンを掛けっぱなし&無施錠な場合が多かったです。
その理由としては、そもそも家の鍵を締めずに外出するお年寄りなども多く、家や車の鍵は『開けておいても大丈夫』という考えがあるのだと思います。
また、個人的な理由としては数十分間の間エンジンを停止すると、車内が夏は熱く、冬は寒くなりますので、それを避けるためにもエンジンを掛けたまま短時間の用事を済ますことが多かったです。
あと、都市部や田舎というよりは、その地域性も影響していると思います。実際に現在住んでいる江戸川区(東京都)でもコンビニの駐車場ではエンジンを掛けたままのクルマも見かけることがあります」
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こうした短時間でもエンジンをかけたままであったり、鍵をつけたままクルマから離れる行為は法律に違反するのでしょうか。
駐車中にクルマのカギを付けたままコンビニで買い物をする行動について、警察署の交通課担当者は以下のように話します。
「地方では、とくにアイドリングのままクルマを離れる人は見受けられます。実際のところ、コンビニなどの敷地内での行為なので道路交通法に違反するとはいえません。
ですが、場合によっては第71条で定められている内容についての違反として取り締まりの対象となる可能性があります。
また、東京都でも条例によりアイドリングストップは義務づけられています。
努力義務ではありますが、エンジン音などが近隣の人の迷惑になることもあるので、なるべくエンジンをとめて鍵を閉めてからクルマから離れるようにすべきでしょう」
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前述の道路交通法第71条第5項では、「車両から離れるときは、その原動機を止め、完全にブレーキをかける等当該車両等が停止の状態を保つため必要な措置を講ずること」とされています。
また第5項の2では「自動車又は原動機付自転車を離れるときは、その車両の装置に応じ、その車両が他人に無断で運転されることがないようにするため必要な措置を講ずること」と定められています。
盗難被害の対策としても、こうした道路交通法の規定を守り、短時間でもクルマを離れる際は鍵を閉めるよう心がけるべきでしょう。
うちの近所のパトカーは真夏はエアコンつけたまま(ガラス窓に水滴があるのでわかります)でエンジンかけっぱなしですよ!?
って、、、、おいっ(笑)