公道を走る高級ボート!? ロールス・ロイスの「ボート・テイル」は超絶VIP仕様だった

シャンパン、万年筆、トゥールビヨンも楽しめる至高のロールス

 このビスポークR-R「ボート・テイル」のプロジェクトは、前作「スウェプテイル」の発表された2017年には、早くもスタートしていたとのことだ。

 すでに完成した1台を含めて、ボディの基本スタイルを共有する3台の製作が決定しているが、ディテールやカラーなどのデザインワークについては、その3名の注文主がロールス・ロイス本社ビスポーク部門のデザイナーたちとそれぞれ個別に協議をおこないつつ進められるという。

 3名の注文主はボディの基本スタイルの共有を認めた一方で、「これまでに見たことのないようなクルマを創ってください」というリクエストで一致したとのことである。

●注文主のテイストを完全反映した、特別中の特別なR-Rとは?

ロールス・ロイス「ボート・テイル」は3台の製作が決まっており、すでにオーナーも決定している
ロールス・ロイス「ボート・テイル」は3台の製作が決まっており、すでにオーナーも決定している

 ロールス・ロイス モーターカーズのコーチビルドデザイン責任者、アレックス・イネスは、プレスリリース内で以下のように語っている。

「ロールス・ロイスはふたつの世界について問い直し、深く理解しなければなりません。そのひとつ目は、お客様自身の生活の場、祝福のされ方、また何が周りにあり、どなたと一緒なのか、といったお客様の親しんだ個人的な背景事情や、これら特別な人々の人生における最高の瞬間を定義した経験です。

 ふたつ目は、コーチビルドされたクルマが存在する、より広い文化的背景です。この場合、ブランドとして、お客様の文化や建築運動、衣服の仕立て、色彩の好み、芸術的嗜好、さらには客人をもてなす際の微妙な心配りの違いまでも探り出します」

 また、顧客の想いを実現するメーカーとしての心構えについて、以下のように語った。

「ロールス・ロイスは、お客様の個人的な好みを反映するとともに、多くの場合でヘリテージを定義するキャンバスとして機能します。ロールス・ロイスのオーダーメイドの扱いは、“世界で最高のクルマ”としてのステータスをエレガントに反映し、お客様の個性をスタイリッシュに表現するものであるべきでしょう」

 このほど発表された第1号車も、もちろん注文主の意向を明確に反映したものである。ブルーがお気に入りという注文主の希望で、ボディカラーはメタルフレークが織り込まれたブルーのデュオトーンとされ、漆黒に磨き上げられた大径のアロイホイールにも、明るいブルーの差し色が入る。本革レザーのインテリアも、ボディと同様にブルー系でまとめられている。

 また、熱心な万年筆コレクターでもある注文主のために、とくにお気に入りである「モンブラン」のペンを収めるアルミニウムと革のケースがグローブボックス内に組み込まれているほか、こちらも注文主のお気に入りという「アルマン・ド・ブリニャック」のヴィンテージシャンパーニュを収納するために、カトラリーホルダーも組み入れたダブルの冷蔵庫も開発された。

 さらにファイシア(ダッシュパネルの上縁)の中央は、このクルマのために開発された、メンズ/レディースがセットになった「ボヴェ(Bovet)1822」製トゥールビヨンウォッチを収めることができるよう設えられているうえに、ダッシュパネルの計器には高級時計やジュエリーの分野でしばしば使用される、ハンドメイドのギョーシェ彫りが施されるなど、あくなき美への探求心の結晶ともいえるフィニッシュとなっているのだ。

 ロールス・ロイス モーターカーズ社CEOのトルステン・ミュラー・エトヴェシュ氏は、プレスリリースで次のように結んでいる。

「ボート・テイルは、共同作業、野心、努力、そして時間の集大成です。このクルマは、成功を祝福する永続的なヘリテージを作りたいという願いから生まれました。ロールス・ロイス ボート・テイルは、その驚くべき実現性によって、当ブランドの歴史と現代のラグジュアリー界を見渡したなかで、極めて重要な瞬間を刻んでいます」

 現時点における、世界でもっともゴージャスなオープンツアラー「ロールス・ロイス ボート・テイル」。残り2台がどのような仕様となっているのか、非常に興味が尽きない。

 そして、いずれ再び登場するであろうR-Rビスポーク製のスペシャルコーチビルド車両は、どんなクルマになるのであろうか。これからも、ロールス・ロイスからは目が離せないようである。

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