ついに「ラリーアート」が復活! ラリーアート・チューンの三菱車3選
まさに「ラリーアート」チューンといえるコンパクトカーとは?
●コルト ラリーアート バージョンR

三菱の現行ラインナップでコンパクトカーというと2012年に発売された6代目「ミラージュ」ですが、2000年に5代目をもって一旦は販売を終えています。
このミラージュの実質的な後継車として2002年に「コルト」がデビュー。1.3リッターから1.5リッターエンジンを搭載する、ベーシックなグローバルコンパクトカーとして開発されたモデルです。
その後、2004年のマイナーチェンジで、ショートワゴンの「コルトプラス」の誕生と同時に、147馬力を発揮する1.5リッター直列4気筒DOHC MIVECターボエンジンを搭載した「コルト ラリーアート」と「コルトプラス ラリーアート」が設定されました。
両モデルは高性能グレードという位置付けで、カスタマイズされた内外装に、専用チューニングしたサスペンションと電動パワーステアリング、4輪ディスクブレーキなど装着されるなど、パワフルなエンジンに見合うシャシチューニングが実施されていますが、トランスミッションはCVTのみとマイルドな印象です。
ところが、三菱はさらにチューニングしたモデルを用意しており、2006年に「コルト ラリーアート バージョンR」が発売されました。
外観はフロントスポイラーやディフューザー形状のリアバンパー、エアアウトレット付きのボンネット、樹脂製オーバーフェンダー、ルーフスポイラーなどが装着され、より戦闘的なフォルムに変貌。
エンジンは最高出力154馬力を発揮する1.5リッター直列4気筒ターボを搭載し、組み合わされるトランスミッションは5速MTとCVTが設定されていました。
シャシもさらに強化され、各部に施されたスポット溶接の増し打ちと補強により、ねじり剛性はベースに対して約30%向上。足まわりも強化スプリングの装着やショックアブソーバーの減衰力アップに、ステアリングのギア比をクイック化することで、優れたコーナリング性能を発揮しました。
また、乗車定員も5名から4名にするなど、生粋のホットハッチとしての性格を明確にしています。
コルト ラリーアート バージョンRはかなり本格的につくり込まれていたチューニングモデルといえますが、2012年にコルトの生産終了をもって姿を消してしまいました。
※ ※ ※
ラリーアートの復活は三菱ファンにとって朗報でしょう。今回の決算報告では2期連続の最終赤字と芳しい状況ではありませんが、こうした取り組みはファンへのアピールだけでなく、社内のモチベーションにも良い影響を及ぼします。
かつて三菱はスバルやトヨタ、ランチアとWRCで戦うことで高性能な市販車をつくり、それがブランドイメージ向上にも繋がりました。
三菱のラインナップから高性能車が消えて久しいですが、再びラリーアートブランドの名を冠したモデルの登場や、モータースポーツへの復帰が実現されれば、高性能車の復活も現実味を帯びるのではないでしょうか。
Writer: くるまのニュース編集部
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