ボルボはなぜ世界で人気? 2021年4月の世界販売台数が前年同月比で約2倍に

スウェーデンのボルボ・カーズは2021年5月4日、同年4月の世界販売台数を発表した。これによると、前年同月比97.5%増となり10か月連続で販売台数の増加を達成したという。

新型コロナでのロックダウン以降 順調に回復

 スウェーデンのボルボ・カーズは2021年5月4日、同年4月の世界販売台数を発表した。これによると、前年同月比97.5%増となり10か月連続で販売台数の増加を達成したという。

フルEVのボルボ「XC40 リチャージP8 AWD」。2021年に日本でも登場する予定だ
フルEVのボルボ「XC40 リチャージP8 AWD」。2021年に日本でも登場する予定だ

 4月のボルボ・カーズの販売台数は6万2724台で、前年同月の3万1760台から増加している。これはおもにアメリカとヨーロッパの需要増に加え、2020年4月の新型コロナウイルス感染拡大に関連した販売減からの回復によるものだ。また2020年4月にはすでに売上が回復していた中国でも11.6%の堅調な伸びを示した。

 1月から4月までの4か月累計販売台数は、前年同期比51.8%増の24万8422台となった。

 ヨーロッパでは電気自動車(BEV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)の販売が好調に推移し、販売台数全体の42%を占めた。グローバルではBEV・PHEVモデルの販売台数は全体の24.3%を占めたという。

 アメリカでは、4月の販売台数はおもに「XC90」と「XC60」の販売が多く、4月の売上高は前年同月比で185.5%増加。総販売台数は1万1036台に達し、パンデミックにより多くの州が外出禁止令を実施した2020年同月の3866台から増加した。

 ヨーロッパでの4月の販売台数は2万5816台と、前年同月比で178%増加した。この増加はおもに、英国、スウェーデン、ドイツでの大幅な増加によるものだ。

 ボルボ・カーズ最大の市場となる中国では、4月に堅調な売上成長を記録し、1万6435台に達した。この増加は、現地生産モデルのXC60、およびS90が牽引したものになる。

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 ボルボが世界的に好調な理由はどこにあるのだろうか。

 その理由のひとつは、各国でさまざまな賞を受賞している魅力的なSUVラインナップの充実度だ。最大のマーケットである中国や北米市場においては、販売の大部分が「XCシリーズ」になっている。

 ちなみに2020年、世界でもっとも売れたボルボモデルは「XC60」で19万1696台、次に「XC40」が18万5406台、「XC90」が9万2458台と、上位3モデルにSUVが並んだ。また2021年4月のグローバルでの販売台数は、XC40が1万9833台、XC60が1万7925台、XC90が9371台となっている。

 また、電動車に対する世界的な需要の急増も理由に挙げられる。

 ボルボ・カーズは2017年7月に、ボルボ全モデルを電動化すると発表した。その戦略にもとづき、日本でも2020年11月にボルボの国内販売化モデルはすべて電動化されている。こうした戦略が、新型コロナウイルス感染拡大の影響からの急回復を後押ししている。

 ボルボが「Recharge(リチャージ)」と呼ぶピュアEV(BEV)、またプラグインハイブリッド(PHEV)も人気だ。リチャージのシェアは、2020年は前年と比較し2倍以上に拡大。前出のとおり、欧州ではすでに販売台数全体の42%をBEV/PHEVが占めている。

ボルボのSUV「XCシリーズ」のラインナップ
ボルボのSUV「XCシリーズ」のラインナップ

 ボルボは今後数年間で、数台のBEVを発売する予定だ。2025年までに、世界での販売台数の50%がBEVで、残りが電動車になることを目指しているという。ボルボは現在、全モデルにPHEVを設定している唯一の自動車メーカー。こうした戦略が功を奏している。

 さらに、オンライン販売に力を入れているのも理由のひとつといえる。昨年2020年はオンラインで販売された契約数が前年に比べて2倍以上に増えたという。2021年も引き続きオンラインセールスに注力している。

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 ボルボの主要な生産拠点はイエーテボリ(スウェーデン)、ゲント(ベルギー)、サウスキャロライナ州(アメリカ)、成都・大慶(中国)にあり、その他シェブデ(スウェーデン)と張家口(中国)にエンジン工場があり、オルフストローム(スウェーデン)に車体部品工場がある。

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