1700万円で販売中! AMGのワイドボディはバブル期最強の1台
AMGジャパンで正規に製作されたクルマは価値があるのか?
もともと出品車両のW126型「500SEC」は、ヤナセがドイツから輸入し、1985年9月に販売され登録された1986年モデルだ。ここで注意すべきは、「AMG 6.0 SEC」ではなく、あくまで最初は500SECであったということである。
●1986 メルセデス・ベンツ「500 SEC 6.0 AMG ワイドボディ」
詳細ははっきりとはしていないが、このクルマを手に入れたオーナーは、おそらくAMG好きだったのだろう。いつのことかはわからないが、500 SECをAMGジャパンに持ち込み、AMG仕様の製作を依頼したと考えられる。
というのもこのクルマは、装備やバッジに、AMG純正とは違うポイントがいくつかあるからだ。
搭載されているエンジンは、ヨーロッパ仕様の5.5リッターV型8気筒「204」ユニットをベースとした、6.0リッター仕様で、各気筒4バルブとなっている。マフラーはセブリングが製作した、AMG by Sebringが装備されている。
エクステリアのエアロパーツは、AMGのジェネレーション2ワイドボディで、ボディカラーはパールホワイトを採用している。
インテリアはパールウッドを基調としたものとなっていて、ステアリングはナルディ製、シートは電動調整機構付きのレカロCSE、ヘッドユニットはアルパイン製のCDシステムとなっている。
さらに、オーディオをアップグレードしたことも関係あるのかもしれないが、エンジンルーム内に、アース線の増設もされている。
ホイールは、当時のAMGの定番であった5スターディッシュデザインだが、純正AMGが16インチだったのに対し、17インチサイズとなっている。ただブレーキに関しては、500SECの純正ブレーキシステムがそのまま使われている。
そのほか付属品として装備されていた日本語のマニュアルとAMGのオーナーズマニュアル、純正車載工具やジャッキ、ファーストエイドキットなども完備。スペアタイヤもそのまま使える状態で積載されている。
インテリア、エクステリアともに上々のコンディションを保ち、走行距離は7万3400kmあまり。1986年モデルということを考えると年平均2000kmほどしか走行していないことになる。
RMサザビーズオークションでは15万−17万5000ドル(邦貨換算約1630万−1900万円)というエスティメートを掲げていたが、どうやら流札となり、現在15万5000ドル(邦貨換算約1690万円)で継続販売中のようである。
当時の「AMG6.0SEC-4V」の新車価格は2500万円くらいだったと思うのだが、AMG仕様のクルマで1690万円とは、いかにこの当時のAMGに人気があるかという裏付けにもなったようだ。
AMGがメルセデス・ベンツ傘下の企業となったいま、こうした見るからに極悪仕様のAMGは、もはや望むべくもない。まして日本で大切にされ、内外装ともに美しい状態の個体ならばなおさらであろう。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。