高性能コンパクトカーの代名詞的! ホンダ初代「シビックタイプR」を振り返る
最初で最後となったテンロクエンジンのタイプR
初代EK9型シビックタイプRは、FFコンパクトカーのなかでも名実ともに最速クラスに位置し、市販車をベースにしたN1カテゴリーの耐久レースやジムカーナでも活躍。
日産「パルサーVZ-R」や三菱「ミラージュ サイボーグR」、トヨタ「カローラレビン」といった強力なライバルと戦うことで、ポテンシャルの高さを証明しました。
2001年には、3ドアハッチバックをベースとした2代目シビックタイプRが発売。最高出力215馬力2リッター直列4気筒DOHC i-VTECエンジンと、クロスレシオの6速MTを搭載し、走行性能は一段と進化します。
なお、このモデルは国内生産ではなくイギリス工場で生産され、日本では輸入車として販売されました。
2007年には、初代インテグラタイプR以来となる4ドアセダンをベースとした3代目が登場。エンジンは、225馬力に向上した2リッター直列4気筒DOHC i-VTECエンジンを搭載しています。
さらに、2009年には国内未発売の3ドアハッチバックをベースとした「シビックタイプR EURO」が2010台限定で発売。2リッターエンジンは、最高出力201馬力を発生し、2代目と同じくイギリス工場で生産され、日本に輸入されたモデルでした。
2015年には、5ドアハッチバックをベースにした4代目が750台限定で発売。シリーズ初の2リッター直列4気筒DOHC VTECターボエンジンを搭載。最高出力310馬力というFF車で最高となる性能を達成しました。
そして、2017年には5ドアハッチバックで登場した現行モデルの5代目シビックタイプRが発売されました。このモデルはこれまでの派生モデルという位置づけではなく、開発当初からタイプRを見据えて開発されました。
そのため、最高出力320馬力という高性能な2リッターターボエンジンに、強化されたシャシによる高い走行性能というだけでなく、コンフォートな走りも可能な新時代のタイプRといえます。
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初代のEK9型はシリーズ最初で最後の1.6リッター自然吸気エンジンを搭載したモデルであり、唯一のレース直系モデルでもあります。
そのため、現在は世界的にも高い人気を誇り、直近のオークションでは約800万円もの価格で落札されるなど、もはや常軌を逸した価格で取り引きされています。
最新の「FK8型」も初代からのコンセプトを受け継いでいますが、それでも初代シビックタイプRには色褪せない魅力があるということでしょう。
今後、環境対策という面からスポーツカーは肩身が狭くなると予想されますが、電動化していくという解決策もあります。
すでに、NSXは3モーターハイブリッドシステムを搭載していますので、シビックタイプRも電動化して進化するという方法も難しくはないかと思いますが、なおさら初代のストイックな魅力が注目されそうです。
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